トランプ米大統領は、就任以降に連邦債務が減少したことをなぜメディアが報じないのかツイッターで問い掛けた。それは、トランプ氏の実績とは一切関係ないためだからというのが、エコノミストの一部が示した一つの説明だ。

  「債務に関してオバマ氏の大統領退任後に起きたことは、全て自動的に発生したものだ」と、米ボストン大学のローレンス・コトリコフ経済学教授は指摘する。「仮に何か起きていたとしても、オバマ氏がやったことをトランプ氏が自分の手柄にしているにすぎない」と語った。

  トランプ大統領は、自身の就任1カ月で連邦債務が120億ドル(約1兆3500億円)減少したのに対し、オバマ氏の最初の1カ月では2000億ドルの増加だったと、25日朝にツイート。これより先、かつて共和党の大統領候補指名争いに加わったハーマン・ケイン氏がFOXニューズで同じ点を指摘していた。

  トランプ氏が挙げる数字自体は正確だ。19兆9000億ドルに上る連邦債務は、就任30日で確かに120億ドル減った。これは全体の0.06%に相当する。一方、債務残高が毎日数十億ドルの単位で変動しているのも事実で、短期的な変化につながる現行の歳出と税収の水準は前政権が定めたものだ。トランプ氏は就任以降、税収増により歳入を増加させたり新たな予算で歳出を削減したりするには至っていない。

  非政府組織(NGO)「責任ある連邦予算委員会」のマヤ・マクギネス委員長は「成功と経済成長の重要な基準として大統領が債務を重視するのは称賛に値する。しかし、任期のこれだけ早期に改善したのは、新たに実行した政策というより歳出と歳入の通常の変動によるものだと言わざるを得ない」と述べた。

  問い合わせに対し、ホワイトハウス報道官の回答は得られていない。

原題:Trump Seeks Praise on Debt; Economists Say Not So Fast (Correct)(抜粋)

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