米資産家ウォーレン・バフェット氏によるインデックス運用への圧倒的な支持が、ヘッジファンド業界に打撃を与え、パッシブ運用ファンドへの資金大移動を促すのは間違いない。

  バフェット氏は25日に公表した投資・保険会社バークシャー・ハサウェイの株主宛ての書簡で、投資家が報酬の高いウォール街のマネーマネジャーへの支払いでこの10年に1000億ドル強(約11兆2000億円)を浪費したとの試算を紹介。S&P500種株価指数に連動するファンドがヘッジファンドのバスケットをアウトパフォームすると見込んだ約10年前の賭けについて、早々と勝利宣言した。さらに、バンガード・グループの創業者で低コストのインデックスファンドの生みの親、ジョン・ボーグル氏を「英雄」と評した。

  バフェット氏は書簡で、「結局のところ、何兆ドルもの資金が報酬の高いウォール街関係者によって運用・管理される場合、桁外れの利益を得るのは大抵、運用者であり、顧客ではない」と指摘。「大口投資家も小口投資家も低コストのインデックスファンドから離れるべきでない」と付け加えた。
  
  同氏のメッセージは既に受け入れられているようだ。ヘッジファンドは数年にわたる運用不振で、寄付基金や年金などの機関投資家から背を向けられている。一方でインデックスファンドは好調で、モーニングスターのデータによれば、2016年にパッシブ戦略のファンドは5048億ドルの新規資金を引き付けた。アクティブ運用のファンドは3401億ドルの解約に見舞われた。

  バークシャーに1982年以来投資しているマネーマネジャーのスティーブ・ウォルマン氏は、バフェット氏の書簡は「大きな連鎖反応をもたらすだろう」と述べた。
  
  バフェット氏は長年、ヘッジファンドの運用報酬に批判的姿勢を取っており、10年間のリターンでヘッジファンド群がS&P500種に勝てると見込む資産運用会社プロテジェ・パートナーズに対抗し、100万ドルの賭けを行っている。バフェット氏は書簡でこの賭けの最新状況について、ヘッジファンドのバスケットへの100万ドルの投資は16年までの9年間の利益が22万ドルとなっている一方、インデックスファンドは85万4000ドルだと説明。同期間のヘッジファンドの利益の約60%は運用報酬に食われていたとの試算を示し、「不当に得られた報酬だ」と批判した。

原題:Buffett Stings Hedge Funds Anew Over Their ‘Misbegotten’ Rewards(抜粋)

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