イエレン連邦準備制度理事会(FRB)議長ら米金融当局者はこの数週間、3月利上げの可能性を排除しない姿勢を示してきたが、はったりにすぎないと債券トレーダーに見透かされている。

  イエレン議長から比較的新顔であるフィラデルフィア連銀のハーカー総裁までこぞって、3月の連邦公開市場委員会(FOMC)は利上げが議題に上る「ライブ」の会合だと投資家に信じ込ませようとしてきた。

  しかし当局者らがいくら努力しても、債券市場はこれらの強気発言に十分な根拠があるとはみていない。3月FOMC(14、15両日開催)まで3週間を切る中でも、トレーダーらが見込む利上げ確率は3分の1をわずかに上回る程度にとどまっている。ビアンコ・リサーチの集計データによれば、過去25年間、同確率が50%未満で利上げが行われたケースはない。

  債券トレーダーが利上げに懐疑的な理由はさまざまだが、最大の理由は当局者が利上げを主張するための時間がなくなりつつあることだ。2月の米雇用統計は政策金利が発表される5日前の3月10日に、2月の米消費者物価指数はわずか数時間前に公表される。3月4日からは当局者が金融政策に関する発言を控えるブラックアウト期間に入るため、トレーダーが金融当局の意図を知るすべはなくなる。

プライマリー・ディーラーの利上げ時期予想
プライマリー・ディーラーの利上げ時期予想

  業界在籍30年のベテランで、その市場分析が債券運用大手の一部にフォローされているジム・ビアンコ氏は、「債券市場は米金融当局に対する拒否権を持っていると認識している」とした上で、経済指標発表のタイミングと、相場の急変動を招くリスクを考えると、「驚くような数字が出たとしても、その時点では何かするには手遅れの可能性がある」と説明した。

  プライマリーディーラー(政府証券公認ディーラー)23社のうち、3月利上げを見込んでいるのは1社にとどまっている。

原題:Bond Market Is Calling Yellen’s Rate Bluff as Fed Meeting Nears(抜粋)

最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE