東芝は24日午前に開いた取締役会で、主力のメモリ事業を分社化し、売却する方針を決めた。4月以降、早期の決定を目指す。米原子力事業の巨額損失で債務超過状態にある同社は、新会社株式の50%超の売却も含めて検討し、自己資本の確保を図る。

  発表資料によると、分社は4月1日付の予定。臨時株主総会での承認が条件で、3月30日に千葉市にある幕張メッセで開催する総会に諮る。新会社の社名は「東芝メモリ」で、社長には同事業を担当する成毛康雄副社長が就く。メモリ事業の2015年度通期の連結売上高は8456億円で、1100億円の営業利益を上げている。

  メモリ事業はスマートフォン向けの記憶媒体などを含む東芝の大きな収益源。当初20%未満にとどめる方針だった同事業の売却について、米原発事業での減損額が7000億円超の巨額に上る見通しとなったことから、より多くの株式を売却して資金確保を優先する方針に転換した。

  匿名を条件に取材に応じた関係者によると、東芝はメモリ事業売却について、信用不安を打ち消すために資金調達を優先し、事業の支配権にはこだわらない考え。国内の工場や雇用を維持した上で、国内外の複数の会社やファンドに売却する方針だ。メモリ事業の企業価値は最大2兆円程度に上るという。

  東芝の14日の発表によると、株主資本はすでに債務超過に陥っており、16年12月末で1912億円、今期末で1500億円のマイナスとなる見通し。東証の基準では1部上場企業が年度末に債務超過になると2部に指定替えとなる。

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