三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)は23日、米国でインターネットバンキング業務を開始すると発表した。米銀行子会社のMUFGユニオンバンクが主導してネット銀行「ピュアポイント・フィナンシャル」を立ち上げ、現地で個人顧客向けに預金サービスを提供する。

  発表によると、ピュアポイントは23日にダラスやタンパ、サウスフロリダにフィナンシャルセンターを開設した。このほか、2017年末までにシカゴやヒューストン、ニューヨークにも拡大する計画だ。これまでMUFGは、米国でユニオンバンクを通じて個人業務を展開しているが、カリフォルニアを中心に西海岸が主な展開地域だった。

  ピュアポイント事業の責任者となるピエール・ハビス氏は発表資料で「米国人がもっと貯蓄したいと考えているのは明らかだ」とし、便利に、効率よく貯蓄するのを支援したいと述べている。同社はセービング・アカウントだけを提供し、チェッキング・アカウントや融資は提供しない方針。預金金利は1%強を見込んでいる。

  MUFGなどメガバンクは日本銀行によるマイナス金利政策の影響で国内の利ざや縮小が進む中、相対的に収益性の見込める海外融資を増やしている。海外業務の拡大に伴い外貨調達コストの上昇などが課題として浮上しており、今回のネット銀設立によって比較的低コストでのドル資金獲得が期待できることになる。

  野村証券の高宮健アナリストは24日付のリポートで、MUFGの米国での個人金融開始について「米ドル流動性の安定性向上に資する」と評価。一定のドル預金の獲得が想定され、結果的に成長分野の国際部門への貢献や利益増加が期待されるとみる。

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