ANAホールディングスは、関西空港を拠点とする格安航空会社(LCC)ピーチ・アビエーションの株式を304億円を投じて買い増し、出資比率を67%に引き上げて連結子会社にする。

  24日の発表資料によると、ピーチの他の株主と同日、株式譲渡契約を締結した。4月10日に取得予定。ANAHDは現在ピーチ株を約39%保有する筆頭株主で、株式を取得するのは設立時の出資パートナーで約33%を保有する香港拠点のファースト・イースタン・アビエーション・ホールディングスと、28%を保有する官民ファンドの産業革新機構から。

ピーチの使用機材モデル
ピーチの使用機材モデル
Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg

  株主3社はピーチの成長を加速するため、ANAグループへの連結化が最適と判断し、ANAグループの事業拡大と連動させていくとしている。ANAHDの片野坂真哉社長は発表文で、ピーチの国内外拠点の拡大を支援していく意向を示した。

  ANAHD経営企画部長の辻浩平氏は同日、ピーチの連結子会社化の狙いについて、2020年の東京五輪・パラリンピックに向けて事業拡大が見込めると話した。株式取得に関しては、ファースト・イースタンに165億円、革新機構に139億円を支払うと記者団に説明した。双方の株主から一部株式の保有を継続したいとの意向が示されたという。今後の経営陣の体制は次期株主総会で決めると述べるにとどめた。

  ピーチは11年2月の設立で、12年3月に初就航。競争の激しいLCC業界で14年に黒字化を果たした。16年3月期は売上高が前期比29%増の479億円、営業利益は同2.2倍の61億円だった。大阪府に本社を置き、国内14路線、国際13路線を展開している。現在の保有機種はエアバス320で18機。井上慎一社長はANA出身で設立時より務めている。

  ANAHDには、もう一つのLCCで100%出資のバニラエアがある。11年8月の設立で、成田空港を拠点にレジャー・リゾート路線の開拓を担っている。A320を12機保有し、国内5路線、国際7路線を展開している。

最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE