24日の東京株式相場は続落。財政出動による米国景気の押し上げ、インフラ投資効果への期待が薄れ、鉄鋼や非鉄金属、セメントなど素材株、コマツなど機械株が安い。半面、経営統合観測で森永乳業森永製菓は買われた。

  TOPIXの終値は前日比6.11ポイント(0.4%)安の1550.14と2日連続、日経平均株価は87円92銭(0.5%)安の1万9283円54銭と3日連続で下げた。

  アセットマネジメントOneの浅岡均ストラテジストは、「米経済政策の実現性への疑問、効果は2018年になるとの観測が米金利の上昇を抑制している。日米首脳会談を経て円高懸念は和らいだ半面、円安シナリオも描きにくい」と指摘。結果としてドルが安定する中、投資資金は新興国市場へ向かい、バリュエーション面でも日本株の相対的な魅力度は低下している」と言う。

東証内
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Photographer: Charles Pertwee/Bloomberg News.

  ムニューチン米財務長官は23日、財政出動がことしの景気に及ぼす影響は限定的となる可能性に言及した。大規模なインフラ法案の審議が来年にずれ込むとの報道を受け、同日の米国株市場ではキャタピラーなど建機、素材株が下げた。

  極右勢力の拡大など欧州の政治不透明感も根強い中、きょうのドル・円相場は1ドル=112円60ー90銭台で推移、前日の日本株終了時点113円26銭からはドル安・円高水準で取引された。岡三アセットマネジメントの前野達志シニアストラテジストは、「米財政出動の効果が来年以降になるなら、米成長ストーリーは息の長いものとなり、短期的には売り材料になりやすい」と懸念を示す。

  この日の日本株は、米政策効果への期待剥落や為替動向への警戒で取引開始時から売りが先行、日経平均は一時150円以上下げた。週末による持ち高整理売り、来週28日のトランプ米大統領の議会演説を控えた買い見送り姿勢なども株価の押し下げ要因。一方、朝方付けたきょうの安値をその後割り込まなかったほか、午前には一時プラス圏に浮上するなど、相場の底堅さを指摘する市場関係者も依然多い。大和証券の高橋和宏株式ストラテジストは、「今期企業業績は最終利益が過去最高となる可能性がある。来期も1ドル=110円割れの円高にならなければ、2桁増益が予想され、下げた場面ではファンダメンタルズから買いが入りやすい」とみていた。

  東証1部33業種は鉄鋼、非鉄、機械、ガラス・土石製品、海運、保険、金属製品など26業種が下落。非鉄は、前日のロンドン金属取引所の銅や亜鉛価格の下げも響いた。その他製品やその他金融、食料品など7業種は上昇。東証1部の売買高は21億1283万株、売買代金は2兆730億円、上昇銘柄数は708、下落は1144。

  売買代金上位ではコマツや太平洋セメント、神戸製鋼所、三井金属など建機、インフラ関連銘柄が安い。米インフラ法案の審議が来年にずれ込むとニュースサイトのアクシオスが報じ、前日の米建機・素材株下落の影響を受けた。東ソーは誤発注観測で取引開始直後に急落し、その後は下げ渋り。これに対し、18年4月をめどに経営統合すると24日付の日本経済新聞が報じた森永乳は急騰、森永菓も高い。カメラアプリケーション事業の再編を手掛かりにLINEは大幅高。SMBC日興証券が目標株価を上げたセブン銀行、三菱UFJモルガン・スタンレー証券が投資判断を上げた飯田グループホールディングスも買われた。

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