ムニューチン米財務長官は米国にとって最大の貿易相手である中国が為替操作を行っているか否かを判断する上では、米財務省による半期に一度の為替報告書をその機会とするとの考えを示し、為替操作国の認定を急いでいないことを示唆した。

  ムニューチン財務長官は23日にブルームバーグとのインタビューで、4月の報告書公表前に為替操作に関して発表することは何もないと述べた。この姿勢は、トランプ大統領が候補者だった時期の公約と矛盾する。トランプ氏は当時、当選した場合は政権発足早々に中国を為替操作国に認定するよう財務長官に指示すると公約していた。

Steven Mnuchin.
Steven Mnuchin.
Photographer: Olivier Douliery/Pool via Bloomberg

  ムニューチン長官は貿易交渉の見直しや、特定国の為替政策監視を強化するよう国際通貨基金(IMF)に圧力をかける、もしくはその国を正式に為替操作国に認定することに為替報告書を使うことができる。オバマ前政権は昨年10月の為替報告書で、中国は為替操作国の認定に必要な3つの基準のうち1つしか満たしていないと指摘したが、財務省はその基準自体を変更することが可能だ。 

  IMFは中国を為替操作国と認識していない。ムニューチン長官は21日、IMFのラガルド専務理事と電話で会談し、「IMF加盟国の為替政策についてIMFが率直かつ公平な分析を提供する」ことへの期待を伝えた。 

  ムニューチン長官はこのほか、金利上昇による影響の緩和を目的に30年を超える年限の国債発行を検討する考えも示した。長官はこの日先に行われた経済専門局CNBCとのインタビューで、金利が長期にわたって歴史的に低い水準にとどまると見込まれることから、財務省が50年物や100年物の国債発行を検討するのは「理にかなっている」と述べた。金融当局は政策金利が今年上昇するとのシグナルを発しているが、「長期にわたる金利の動きに照らして現状を判断することが重要だ」と語った。

  さらに、「市場や投資家などからも意見を募るつもりだが、これは非常に真剣に取り組むべき事柄」であり、検討すべきだと述べた。

原題:Mnuchin Signals No Urgency to Brand China a FX Manipulator (1)(抜粋)

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