債券相場は上昇。長期金利は1カ月ぶり水準まで低下した。前日の米国債相場が堅調に推移した流れに加えて、日本銀行が実施した長期ゾーンの国債買い入れオペを好感した。超長期債も買いが優勢の展開となり、新発40年債利回りは1%台を割り込んだ。

  24日の現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の345回債利回りは、日本相互証券が公表した前日午後3時時点の参照値より0.5ベーシスポイント(bp)低い0.07%で開始。一時は0.055%と1月24日以来の水準まで下げた。

  岡三証券の鈴木誠債券シニアストラテジストは、「日銀の金融調節姿勢が確認されてきた安心感に加えて、昨日の20年債入札は順調だった。3月は大量償還も控えている上、海外要因を見れば円高圧力もかかりそう。米金利が目先どんどん上昇していく感じはなく、債券には良い材料がそろっている」と話した。

  超長期債も堅調。新発20年物159回債利回りは0.625%、新発30年物53回債利回りは0.805%、新発40年物9回債利回りは0.955%と、いずれも1月下旬以来の水準まで買われた。

  三井住友アセットマネジメントの深代潤グローバル戦略運用グループヘッドは、「足元のフラット化は去年とほぼ同じタイミングで、季節要因が大きい。期末なので多少は積んでおかないといけない。生保などはまだ十分に買えていない。外債などの選択肢もあるので、昨年ほどのフラット化はないだろうが、ある程度は買いが出てくるだろう」と話した。

  長期国債先物市場で中心限月3月物は、前日比11銭高の150円27銭で取引を開始。午後は日銀の長期ゾーンのオペ結果などを好感し、150円46銭と日中取引ベースで1月18日以来の高値を付け、結局は23銭高の150円39銭で引けた。

日銀国債買い入れオペ

  日銀はこの日、今月9回目の長期国債買い入れオペを実施。残存期間「5年超10年以下」、「10年超25年以下」、「25年超」が対象で、購入額は4500億円、2000億円、1200億といずれも前回と同額だった。応札倍率は超長期ゾーンが前回から上昇し、長期ゾーンは低下した。

  岡三証の鈴木氏は、日銀オペ結果について、「超長期ゾーンのオペは応札倍率が上昇しており、戻り売りもあるだろうが、それも予想の範囲内だ」と指摘。その上で、「相場がどこまで戻るかという局面だ」と述べた。

日銀国債買い入れオペ結果はこちらをご覧下さい。

欧米金利低下

マクロン前経済相
マクロン前経済相
bloomberg

  23日の米国債相場は税制改革期待の後退などを背景に上昇した。米10年債利回りは前日比4ベーシスポイント(bp)低下の2.37%程度となった。同日の欧州債市場ではフランス国債が続伸するなど、ユーロ参加国の国債は総じて上昇。フランス大統領選で無所属候補のマクロン前経済相が中道のフランソワ・バイル氏との共闘に合意し、決選投票進出の可能性が高まったことを好感した。

  三井住友アセットの深代氏は、「欧州の政治問題はどちらかにベットしにくいが、フランスをめぐっては不安が高まりやすく、円債にはサポート要因になる」と指摘。「国内景気の足腰は強いが、日銀も市場も相変わらず円高には弱いので、3月末にかけてはギュッとフラット化する場面が何回かは来るのではないか」と述べた。

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