欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は 次の通り。

◎NY外為:ドルが下落、FOMC議事録でドル高懸念が明らかに

  22日の外国為替市場ではドルが下落。午後に公表された米連邦公開市場委員会(FOMC、1月31日-2月1日開催)議事録で、金融当局がドル高を懸念していることが明らかになり、ドル売りが出た。議事録では景気が想定通りに推移すれば、「かなり早期」の利上げが適切になる可能性があるとも指摘された。

  議事録が公表される前にはドル指数が小幅高となり、対ユーロでのドルはほぼ6週間ぶりの高値に達する場面もあった。議事録によると、幾人かのメンバーはドル高が経済に下振れリスクをもたらしているとしたほか、将来の財政政策を巡り不透明感が高まっていると指摘した。

  ニューヨーク時間午後5時現在、主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は前日比0.2%低下。ドルは対円で0.3%安の1ドル=113円31銭。対ユーロでは0.2%安の1ユーロ=1.0558ドルとなった。

  フランス大統領選挙で極右のルペン国民戦線(FN)党首に対抗するため、中道のフランソワ・バイル氏が穏健派の票が割れることを避けようと出馬しない意向を示したため、早朝に下げていたユーロは反転。FOMC議事録公表後にこの日の高値圏に上昇した。

  5月7日の決選投票に関する最近の世論調査では、反ユーロのルペンFN党首がライバル候補を追い上げており、投資家や通貨担当者の間で懸念が強まり、ユーロが圧迫されている。

  ドルは対円で朝方に112円91銭まで下落。議事録が公表される前は113円73銭を付ける場面もあった。
原題:Dollar Drops as FOMC Minutes Show Concerns About Appreciation(抜粋)

◎米国株:ほぼ変わらず、原油安でエネルギー安い-議事録に注目

  22日の米国株はほぼ変わらず。米連邦準備制度理事会(FRB)が連邦公開市場委員会(FOMC、1月31日-2月1日開催)議事録を公表し、利上げ見通しを見極めたい市場の中心的材料となった。この日は原油価格の下げを背景にエネルギー株が売られた。

  S&P500種株価指数は前日比0.1%低下して2362.82。ダウ工業株30種平均は32.60ドル(0.2%)上昇して20775.60ドル。ナスダック総合指数は0.1%未満の下げだった。

  S&P500種セクター別11指数のうち6指数が上昇した。エネルギーは1.6%安。ニューヨーク原油先物市場ではウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物が反落した。公益事業株は0.4%上昇。米国債市場の10年債利回りは2.41%に低下した。

  シカゴ・オプション取引所(CBOE)ボラティリティ指数(VIX)は続伸した。

  ブルームバーグのデータによると今決算発表シーズンはこれまでのところ、S&P500種採用企業の利益が5.4%増と、2014年第3四半期以来の高い伸びとなっている。

  ジル・キャリー・ホール氏らバンク・オブ・アメリカ(BofA)メリルリンチのストラテジストのリポートによれば、同行の顧客が保有する米国株は先週、売り越しとなった。これは昨年11月上旬に行われた米大統領選挙投票日の前週以来で初めてだった。
原題:U.S. Stocks End Little Changed as Crude Falls, Fed Eyes Hikes (抜粋) 

◎米国債:上昇、一時の下げから反転-FOMC議事録タカ派色薄く

  22日の米国債相場は上昇。一時下げていたが、米連邦準備制度理事会(FRB)が公表した米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録を受けて反転した。議事録公表後、市場が織り込む3月利上げの確率は50%未満にとどまった。また株式相場がこの日の高値付近から下げたことも、米国債を下支えた。

  議事録では多くの参加者は「かなり早期」の利上げが適切になる可能性を指摘した一方で、投票権を持つメンバーの多くは「インフレ圧力が顕著に高まるというシナリオが現実化するリスクは低いものにとどまる」と予想した。またFRBのバランスシートをめぐる計画は進めず、今後の会合で対応するとした。

  ニューヨーク時間午後4時59現在、10年債利回りは前日比2ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%) 下げて2.41%。

  5年債入札で需要が低調だったことを受け、米国債利回りはこの日の最高水準に上昇した。

  5年債入札(発行額340億ドル)では、投資家の需要を測る指標の応札倍率が2.29倍だった。過去6回の入札の平均は2.49倍。

  MUFGセキュリティーズ・アメリカの米国債トレーディング責任者、トーマス・ロス氏(ニューヨーク在勤)は議事録について「FOMCが積極的に動き、3月もしくは5月に利上げを実施する可能性に対する市場の見方を変えるほどタカ派的な内容ではなかった」と分析した。

  議事録発表後、オーバーナイト・インデックス・スワップ(OIS)に基づく3月の利上げ確率は21%と、発表前の25%から低下。6月の確率は95%に下げた(発表前は100%)。

  当局の再投資政策については、TDセキュリティーズUSAのストラテジスト、プリヤ・ミスラ氏は、議事録では保有債券の再投資政策の変更が「全く差し迫っていない」ことを示唆していると指摘した。
原題:Eurodollars Pare Losses, USTs Gain as March, June Hike Odds Fall(抜粋)
原題:Treasuries Erase Declines After Fed Minutes Lack Hawkish Slant(抜粋)

◎NY金:FOMC議事録公表後に上昇、利上げペースめぐる警戒和らぐ

  22日のニューヨーク金市場では、スポット相場が米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録公表後に上げに転じた。議事録によると、金融政策当局者らは緩やかなペースでの利上げに対する自信を示し、多くの参加者が大幅なインフレのリスクは小さいと判断した。

  RBCウェルス・マネジメントのマネジングディレクター、ジョージ・ジロ氏(ニューヨーク在勤)は「今回の内容はタカ派とハト派のいずれにとってもサプライズではなかった」と指摘。「より悲観的だった人、あるいはもっとタカ派なコメントを期待していた人による若干のショートカバーが入っている」と述べた。

  ニューヨーク時間午後2時32分現在、金スポット相場は前日比0.1%高の1オンス=1237.53ドル。一時は0.4%下落する場面もあった。

  ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物4月限はFOMC議事録公表前に、前日比0.5%安の1オンス=1233.30ドルで終了した。
原題:Gold Gains as Fed Minutes Ease Concern on Pace of Fed Hikes (1)(抜粋)、Gold Declines as Fed Members Give Mixed Messages on Rate Outlook(抜粋)

◎NY原油:反落、在庫増を警戒-OPEC合意の先行きに注目

  22日のニューヨーク原油先物市場ではウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物が反落。23日に米エネルギー情報局(EIA)が発表する週間統計は、米原油在庫の増加継続を示すと予想されている。一方、市場の関心は石油輸出国機構(OPEC)が減産を延長するかどうかに移っている。

  みずほセキュリティーズUSA(ニューヨーク)の先物部門ディレクター、ボブ・ヨーガー氏は電話インタビューで、「需給ファンダメンタルズが相場を左右することもある」と話す。「米石油協会(API)統計とEIA統計の両方で、在庫の増加継続が明らかになるだろう。ファンダメンタルズは供給超過になっているとの現実に、市場の関心は戻りつつある」と述べた。

  ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物4月限は前日比74セント(1.36%)安い1バレル=53.59ドルで終了。ロンドンICEの北海ブレント4月限は82セント(1.5%)下げて55.84ドル。
原題:Oil Falls on Projected U.S. Stockpiles Gain, OPEC Accord Outlook(抜粋)

◎欧州株:ほぼ変わらず-鉱業株が下落、ユニリーバは値上がり

  22日の欧州株式相場はほぼ変わらず。英蘭系消費財メーカーのユニリーバが上げた一方、鉱業株とエネルギー銘柄は値下がりした。

  指標のストックス欧州600指数は0.1%未満下げて373.38で終了。前日までの3日続伸で、1年2カ月ぶり高値を付けていた。業種別指数では鉱業株が3週間ぶりの大きな下げとなった。ゴールドマン・サックス・グループのアナリストらは、最近の商品価格の値上がりを支えるには実需と在庫減少を確認する必要があると指摘した。

  一方、ユニリーバはロンドン市場で5.7%値上がり。株主価値創出を加速させるため、選択肢の「包括的な見直し」を実施していると明らかにした。これで同社分割につながる可能性がある。英銀ロイズ・バンキング・グループは4.4%上昇。四半期利益が予想に反して増え、増配に踏み切った。英メディア企業のUBMは4.5%高。2017年の実質的な増収率がさらに伸びるとの見通しを示した。

  ドイツのDAX指数は0.3%上昇の11998.59で引けた。2015年4月以来となる1万2000寸前に迫った。
原題:Europe Stocks Little Changed as Miners Decline, Unilever Jumps(抜粋)

◎欧州債:フランス国債が反発-バイル氏がマクロン氏に共闘を申し入れ

  22日の欧州債市場ではフランス国債が反発。大統領選挙を控えた同国で、中道・民主運動のバイル議長が大統領候補のマクロン前経済相に共闘を申し入れたことを明らかにした。前日まで3営業日の売りが行き過ぎとの見方も広がった。

  最新世論調査で極右政党・国民戦線(FN)のルペン党首の支持率が低下したことを手掛かりに上昇していたフランス国債相場は、バイル議長の申し入れに反応し上げ幅を拡大した。オピニオンウェイの最新世論調査によれば、決選投票でのルペン氏の得票率は41%の見込み。前日は42%だった。

  ソシエテ・ジェネラルのストラテジスト、マルクアンリ・トミン氏は、「フランス国債に対する圧力は恐らく強過ぎた。売られ過ぎだった」とし、「前日の値動きと、朝方の相場動向はパニック状態を反映していた」と語った。

  ロンドン時間午後4時8分現在、フランス10年債利回りは前日比6.2ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の1.03%。6日には1.16%まで上昇し、2015年9月以来の高水準に達していた。

  ドイツ国債も上昇。域内で最も安全とされる同国債を求める動きから、2年物利回りは4営業連続で低下し、過去最低を更新した。

* ユーロ参加国の国債利回りとスプレッドの一覧はこちらをクリックしてください。
原題:French Bonds Rebound on Bayrou Offer After Whipsawing on Polls(抜粋)
French Fight Back to Erase Losses; End-of-Day Curves, Spreads(抜粋)

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