フランス大統領選挙の極右候補、ルペン国民戦線(FN)党首の女性から支持を集める戦略が効果を表しつつある。前回出馬した2012年に比べて既に女性支持者を200万人ほど増やし、女性有権者の間で同氏は子供3人を育てるシングルマザーとして好意的な見方が広がっている。

  反ユーロ・反移民を掲げるルペン氏は第1回投票で得票率トップが見込まれるが、5月7日の決選投票では敗れる見通し。これを覆す鍵は、女性票にあるかもしれない。

  パリ政治学院の研究者、ノナ・メイヤー氏は「女性が鍵だ」と話す。「女性は選挙を棄権することが多いが、今回は自分たちの雇用と安全を守るためにルペン氏に投票しようとしている」と指摘した。

  女性はフランス有権者の半数余りを占めるが、男性に比べて投票に行く確率がはるかに低い。女性の関心を捉えることができれば、眠れる票を掘り起こすことが可能だ。ルペン氏は移民と安全、フランスの白人コミュニティの経済的衰退傾向に対する懸念をトランプ米大統領から拝借した強力な大衆迎合主義に織り交ぜ、有権者に語りかけている。

  ルペン氏の女性票狙いは明白だ。同氏は4日から配布を開始したグラビア雑誌スタイルの選挙戦パンフレットで、初の女性大統領として「フランス女性を守る」政策を強調。「男性社会」で闘う女性としての自身の姿をアピールしている。女性が「スカートをはくこと、職を持つこと、ビストロに行くこと」をやめさせようとするイスラム原理主義者に対する盾になるとも訴えた。

  21日には訪問先のベイルートでイスラム教高位聖職者との会談でスカーフを被ることを拒否し、自身の主張を実践してみせた。2015年末にドイツのケルンで発生した集団暴行事件後の論説でも移民と女性の権利を関連付けて論じた。

  12年の選挙でルペン氏への女性の支持は17%で男性からの20%を下回っていたが、Ifopの調査によると、直近の支持率は男女同じで26%だった。

原題:Le Pen Wins Over the Women Voters Who Feel Left Behind in France(抜粋)

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