ミュージカル映画「ラ・ラ・ランド」は第89回アカデミー賞で作品賞など最多14部門ノミネートを果たし、ロサンゼルスのロケ地に映画ファンを引き寄せている。この作品に一役買っている米タイム・ワーナーの映画部門ワーナー・ブラザースも、映画に登場するコーヒーショップをスタジオツアーの目玉に加えた。

  カリフォルニア州バーバンクでワーナー・ブラザースが行う62ドル(約7030円)のベーシックツアーか295ドルのデラックスパッケージに参加すると、エマ・ストーン演じる主人公のミアがハリウッドでオーディションを受けながら生活のためアルバイトをするコーヒーショップが現れる。

  「ラ・ラ・ランド」は独立系のライオンズゲート・エンターテインメントの作品だが、幾つかのシーンはワーナーの敷地で撮影され、コーヒーショップでミアが働くストーリー設定になっていた。

「ラ・ラ・ランド」のコーヒーショップ
「ラ・ラ・ランド」のコーヒーショップ
Photographer: Dale Robinette/Warner Bros. Studio

  「ラ・ラ・ランド」によって、ロサンゼルスの数多い名所が観光客から脚光を浴びるようになったほか、映画に登場するグリフィス天文台やジャズバーのライトハウス・カフェなどへの関心も高まった。ツアー参加者がガイドに「ラ・ラ・ランド」について質問し始めたことから、ワーナー・ブラザースはコーヒーショップをツアーに組み入れた。

  同社の広報担当、カーリー・イエーツ氏は「お客様は『コーヒーショップはどこか』と質問されるのですが、本物のカフェではなく、セットなのです」と話す。ライオンズゲートも協力し、コーヒーショップは3月6日までの期間限定でツアー向けに再現された。

  ロケ地巡りには、ロサンゼルスの交通渋滞もあって、多少の忍耐が必要だ。例えば、ワーナー・ブラザースからハーモサビーチにあるライトハウス・カフェまでの約25マイル(約40キロメートル)移動に1時間半かかる可能性もある。ここはライアン・ゴズリング演じるセバスチャンが頻繁に訪れる場所で、その近くには主題歌の「シティ・オブ・スターズ」を歌う桟橋もある。

  ライトハウスのゼネラルマネジャー、スティーブン・グレール氏はバーの売上高が過去3カ月で13%余り増えたと明かし、映画で使われた看板などを店の一部として残す活動を進めている。「今は波に乗っている。受賞結果がどう出ようと、この勢いは衰えないと思う」と述べた。

  もちろん、高まる注目の恩恵にあずかるには営業継続が必要だ。ミアとセバスチャンがジェームズ・ディーン主演の「理由なき反抗」を鑑賞するリアルト・シアターはここ数年、特別なイベントがない限りは閉まっていると、同シアターの再開を目指す非営利団体の代表、エスコット・ノートン氏は話す。

  同氏は電子メールで、「写真を撮りに人がやって来るのはほとんど毎日で、その理由は『ラ・ラ・ランド』が全てだ」とし、「カリフォルニア全土だけでなく、ニューヨークやテキサス、遠い所では日本から来た人とも話した」と答えた。

原題:‘La La Land’ Lures Tourists to Cafe, Freeway Interchange (1)(抜粋)

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