米連邦準備制度は4兆5000億ドル(約510兆円)規模のバランスシートを抱え、このうち米国債2兆4600億ドルのポートフォリオの先行きが債券市場の関心の的となっている。こうした国債保有は、過去最大規模の景気刺激策の一環として積み上げられたもので、米金融当局者にとってその縮小を図るにも、一筋縄ではいかないかもしれない。

  米金融当局は現在、米国債の償還金を再投資しており、債券投資家はこの政策に再び注目。その背景には、地区連銀総裁の一部がバランスシート縮小の議論を始めるよう訴えている現状がある。

  米国債保有の3分の1余りが2019年末までに償還期限を迎える予定で、22日に公表される最新の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録でトレーダーが注視するのは、再投資削減の意図を示唆するような内容があるかだ。

  08年に比べ5倍近くに膨らんだ国債保有の扱い方を金融当局者が今後本格的に検討するとしても、投資家にとってほとんど懸念はないと、ファースト・パシフィック・アドバイザーズのトーマス・アテベリー氏ら3社のファンドマネジャーは語る。先の金融危機後、金融システムを安全に保つよう設計された資本規則は、連邦準備制度に超過準備を積み増すよう銀行に促す内容で、そのことが主な理由となり、金融当局が単純に国債保有を減らすわけにはいかないという。

  現在約2兆ドルに上るこうした超過準備は、連邦準備制度のバランスシート上は負債の一部であり、保有国債などがそれに対応する資産となっている。

  この他の負債にはリバースレポの3380億ドルと、流通貨幣1兆5000億ドルもある。後者の流通貨幣がこの規模に達している点を踏まえると、9000億ドル足らずだった危機前の水準に連邦準備制度のポートフォリオが戻ることはないのはほぼ確実となる。セージ・アドバイザリー・サービシズのマネジングディレクター、マーク・マックイーン氏は、連邦準備制度のバランスシートが近いうちに2兆-2兆5000億ドルを下回ることはないと予想する。

  アテベリー氏は、米金融当局が保有国債の「とりこ」となって動きが取れない状況だとし、「連邦準備制度の学者たちが考えるよりもずっと難しい問題だろう」とコメント。また、アムンディ・スミス・ブリーデンのダニエル・デクター最高投資責任者(CIO)は「バランスシートをめぐる合意形成についての手掛かりを市場は切望している」と話した。

原題:Fed’s $2.5 Trillion Hoard of Treasuries Seen Barely Shrinking(抜粋)

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