今の外国為替市場でキャリー取引に最適な通貨という点で、台湾ドルが際立っている。

  世界の通貨ボラティリティーが3カ月ぶりの低水準に近づく中で、ブラジル・レアルやタイ・バーツからロシア・ルーブルに至る新興市場通貨のキャリー取引に適した環境が整いつつある。

  トランプ米大統領が台湾の輸出を損ねかねない保護主義的な政策を講じるとの懸念にもかかかわらず、台湾ドルは年初から好調だ。台湾経済にとって極めて重要な輸出は実際に伸びている。台湾は最近、2017年の経済成長率見通しを引き上げた。台湾の金融市場も活況を呈している。

  SBI証券市場金融部の相馬勉部長は、市場のセンチメントは「リスクオン」で、台湾は韓国などと共に米国の経済成長から大きな恩恵を受けるとみられていると指摘。保護主義的な政策に伴うリスクは残っているが、そうした政策が一夜にして現実のものとなることはなく、直ちに影響が生じることもないだろうと話した。

  台湾ドルのシャープレシオは7.9と、世界の新興市場通貨中で最も高い。ブラジル・レアルが6.0で続く。台湾ドルは年初来で米ドルに対して4.8%上昇と、アジアでは韓国ウォンに次ぐ大きな値上がりとなっている。

  台湾の10年公債利回りは年初来で6ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下。タイや韓国、中国、インドの国債が売られているのとは対照的だ。台湾株も値上がりし、先週には2015年5月以来の高値に達した。

原題:Best Carry Trade Found in Taiwan Dollar as Volatility Declines(抜粋)

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