スイスの銀行2位クレディ・スイス・グループは、欧州のプライベートバンキング・ビジネスが今後上向くと考えている。欧州各国で今年相次ぐ国政選挙を控えて、富裕層顧客が休眠状態から目覚め、選挙結果に伴うショックから資産を守る方法について助言を求めると予想されるためだ。

  クレディ・スイスのインターナショナル・ウェルスマネジメント(富裕層向け資産運用)責任者イクバル・カーン氏は、チューリヒ本社で行われたインタビューで、政治不安などの理由を挙げ、「欧州は利益率の回復が期待できるだろう」と発言。「顧客は助言を必要としている」と語った。

  昨年は欧州連合(EU)離脱が選択された英国民投票などのイベントに顧客が不安を覚え、クレディ・スイスに手数料をもたらす投資をためらったため、顧客資産の増加にもかかわらず、欧州のウェルスマネジメント収入は地域別で唯一減少。超富裕層が積極的な運用を手控えたことで、ウェルスマネジメントを中心とする利益の拡大を当てにした再編計画に狂いが生じた。

  カーン氏は2018年の税引き前利益目標を18億スイス・フラン(約 2034億円)と従来の21億スイス・フランを下回る水準に設定。欧州ではフランス大統領選やオランダ、ドイツでの総選挙を控えて、ポピュリズムや過激主義、ユーロへの懐疑主義をめぐる緊張が高まっているが、カーン氏が利益目標を達成できるかどうかは、欧州からのリターン改善に大きく左右されることになりそうだ。
  

原題:Credit Suisse Bets on Old Continent Amid Breakup Fears(抜粋)

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