超長期債が安い、20年債入札控え売り圧力強い-流動性供給入札は順調

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  • 20年入札で崩れるリスク考えると買いにくい-野村
  • 期末にかけて金利は低下を試しにいってもいい-バークレイズ証

債券市場は超長期債相場を中心に下落。週後半に20年利付国債の入札を控えて超長期ゾーンの需給悪化をめぐる警戒感が根強く、売り圧力がかかった。

  21日の現物債市場で新発20年物の159回債利回りは日本相互証券が公表した前日午後3時時点の参照値から一時0.5ベーシスポイント(bp)高い0.71%に上昇した。新発30年物53回債利回りも0.5bp高の0.92%まで売られた。40年物の9回債利回は1.08%と、新発債として昨年2月24日以来の高水準を付けた。長期金利の指標となる新発10年物国債の345回債利回りは0.5bp高い0.095%で推移している。

  野村証券の中島武信クオンツ・アナリストは、「10年なら0.1%で日銀が買うだろうということになるが、超長期に関しては、日銀がどこで買い支えるか分からない。買いの目線が定まらない」と指摘。「今週は20年入札があり、そこで崩れるリスクも考えるとセカンダリーでは買いにくい」と話した。

  長期国債先物市場で中心限月3月物は前日比横ばいの149円96銭で取引を開始し、149円92銭まで売られる場面も見られた。午後は流動性供給入札の結果が伝わり、再び149円99銭まで上昇。結局は1銭高の149円97銭で引けた。

  バークレイズ証券の押久保直也債券ストラテジストは、「足元では様子見姿勢が強いものの、例年、期末のキャッシュつぶしの需要が見られてくる時期に入る」と説明。「キャッシュリッチになっているところが多いと思うので、多少、金利は低下を試しにいってもいい」とみる。

流動性供給入札

財務省

Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

  財務省がこの日に実施した流動性供給入札(残存期間5年超15.5年以下の銘柄対象)の結果によると、投資家需要の強弱を反映する応札倍率が4.14倍と、前回1月の同年限入札時の3.75倍を上回った。最大利回り格差マイナス0.003%、 平均利回り格差マイナス0.005%だった。

過去の流動性供給入札の結果はこちらをご覧ください。

  野村証の中島氏は、流動性供給入札について、「倍率は良かった、水準も悪くなかったが、どの銘柄が出たか見る必要がある」とし、「ポイントは崩れている超長期にこれだけの札が集まったかどうか」だと言う。

  財務省は23日に20年利付国債の入札を実施する。159回債のリオープン発行で、発行予定額は1兆1000億円程度となる。

  バークレイズ証の押久保氏は、「20年はキャリーロールダウンが一番見込まれるセクター」とし、「足元では海外金利、円金利も含めてボラティリティが低下している中で、期末も近いし、0.7%という金利水準ではしっかりとこなすのではないか」と予想する。

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