21日の東京株式相場は続伸。欧州の政治に対する過度な不安が後退、為替の円安推移も好感され、輸送用機器や機械など輸出株、保険や証券など金融株が堅調。金融は業界再編期待も後押しした。印刷・情報用紙を値上げする日本製紙を中心に、パルプ・紙株は業種別上昇率のトップ。

  TOPIXの終値は前日比8.59ポイント(0.6%)高の1555.60、日経平均株価は130円36銭(0.7%)高の1万9381円44銭。

  しんきんアセットマネジメント投信の藤原直樹運用部長は、前日の米国市場が休場で動かない日と思っていたが、為替動向に反応し、「結局は米国の金利上昇への期待が根強い。その期待に投資している」と話した。

東証アローズ
東証アローズ
Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg

  Ifopが20日に発表したフランス大統領選の日次世論調査は、決選投票で無所属のマクロン前経済相が極右政党、国民戦線党首のルペン氏を破る見通しを示唆。また、欧州議会の資金流用疑惑で、フランス当局は国民戦線本部に家宅捜査に入った。20日の欧州株は、ストックス欧州600指数が0.2%高と続伸。ロンドン金属取引所では銅やニッケルが上昇、ニューヨーク原油先物は0.5%高の1バレル=53.69ドルと続伸した。同日の米国株はプレジデンツデーの祝日休場だった。

  東海東京調査センターの仙石誠マーケットアナリストは、「昨年の英米政治イベント後の堅調な株価推移を踏まえると、フランス大統領選などの欧州政治は市場を揺るがす材料にはならないだろう」とみている。

  欧州動向などを材料に小高く始まったこの日の日本株は、為替の円安推移に連れ徐々に上昇が明確化、午後はきょうの高値圏で推移した。米10年債利回りはアジア21日の時間外取引で上昇、為替市場ではドル・円が一時1ドル=113円71銭ときょうの早朝、20日の日本株終値時点113円10銭付近からドル高・円安方向に振れた。輸出株と並び、終日堅調だった金融セクターのプラス材料になったのは業界再編の動きだ。三井住友フィナンシャルグループとりそなホールディングスは、傘下の第2地銀3行の再編を検討。東海東京フィナンシャル・ホールディングスは20日、完全子会社化を目指し髙木証券に株式公開買い付け(TOB)を行うと発表した。

  ニッセイアセットマネジメントの久保功株式ストラテジストは、トランプ米政権の税制改革に対する期待感もあり、「2月いっぱいは米国を中心に世界株は好調を維持する」と予想。一方で、トランプ氏政策が公約通りにまとまるかどうか疑わしい上、史上最高値圏にある米国株が既に政策期待を先行して織り込んでおり、「発表後は調整する可能性がある」との見方も示した。

  先行きに慎重な声も反映するように、東証1部の売買高は15億2843万株、売買代金は1兆6540億円と低調。代金は前日から3%減り、連日でことし最低となった。上昇銘柄数は1227、下落は629。東証1部33業種は紙パ、保険、繊維、電気・ガス、証券・商品先物取引、輸送用機器、小売、機械など31業種が上昇。情報・通信、水産・農林の2業種のみ下落。

  売買代金上位では、野村証券が投資判断を上げたDMG森精機とNTNが急伸、ゴールドマン・サックス証券が判断を上げた良品計画も高い。「プレミアムフライデー」の業績寄与が期待される格好で、三越伊勢丹ホールディングスなど百貨店株も堅調。半面、東芝やブイ・テクノロジー、ペプチドリームが安く、公募増資による需給悪化懸念が広がったさくらインターネット、大垣共立銀行、大成ラミックは下落率上位に並んだ。

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