英国の欧州連合(EU)離脱に伴い国境管理が変更される可能性がある中で、オンライン旅行予約最大手の一角である米エクスぺディアがロンドンでの大幅人員増を決めた。しかも、英増員は同社だけではない。

  エクスペディアは英オフィス面積を13万8000平方フィート(約1万2820平方メートル)増やし、現在の約2倍にすると発表。発表資料によれば、2030年までの新たなリース契約を結んだという。同社のロンドンにある中核拠点では現在、1400人が働いている。

  同社傘下のホテルズ・ドット・コムのヨハン・スバンストロム社長は「ロンドンでのビジネスチャンスは大きい。ここでは才能あふれる人材が多い上に、電子商取引やテクノロジー産業が引き続き伸びているからだ」と説明した。

  エクスペディアと同様に、英拠点で採用を拡大するのはアマゾン・ドット・コムだ。音声認識技術やクラウドコンピューティングのセンター、ドローン配送システム「プライム・エアー」で人員を採用すると発表している。

  アマゾンは昨年12月、ドローンを使った実際の顧客への配達を英国で初めて実施。同国カントリーサイドにある世帯からオンラインで注文を受けてから13分後、ストリーミング視聴用の接続機器「ファイアTV」とポップコーン1袋を届けた。同社が英国でドローン配送のテストを行っているのは、米国よりも規制が緩い事情がある。

  米投資銀行シリコンバレー・バンクのロンドン部門が英内外の新興企業幹部940人を対象に実施した調査によると、英EU離脱に伴い10社のうち1社は本社を英国外に移すことを検討すると回答したが、米主要テクノロジー企業であるグーグルフェイスブックスナップなどは過去数カ月にロンドンでの事業拡大計画を発表。ソフトバンクグループも、1000億ドル(約11兆3100億円)規模の投資ファンドの本拠にロンドンを選んだ。

  エクスペディアの事業拡大計画について、ロンドンのカーン市長は「ロンドンがビジネスや人材、投資受け入れに引き続きオープンであるさらなる証拠だ」とコメントしている。

原題:Expedia, Amazon Bet on Britain by Hiring, Adding Office Space(抜粋)

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