ドイツのメルケル首相は18日、ユーロには首相の自分には制御できない「バリュエーションの問題」が存在すると述べ、トランプタワーがあるニューヨーク五番街を多くのドイツ高級車が走っているのは独製品の貿易面での不当な優位性の表れだとするトランプ米大統領の指摘に疑問を呈した。

  メルケル首相はユーロ相場について、ドイツの貿易黒字の一因であるのは確かだが、それは欧州中央銀行(ECB)の金融政策決定においてユーロ圏19カ国の異なる経済状況に対応する必要性が理由だとの見解を示した。ユーロは昨年12月に14年ぶりの安値を付けており、今月17日は1ユーロ=1.0616ドルで終了。

  ミュンヘン安全保障会議でドイツの経常黒字について質問を受けたメルケル首相は、「もしドイツ・マルクがまだ通用しているなら、今のユーロ相場とは異なる評価を受けていただろう」と述べ、「だが、独立した金融政策に伴うものであり、私は首相としてそれに対して影響力はゼロだ」と答えた。

  ユーロ安がドイツに貿易上の不当な優位性を与えていると主張するトランプ政権の批判への反論としては、同首相の今回の発言はこれまでで最も踏み込んだものとなった。米国家通商会議(NTC)委員長のピーター・ナバロ氏は今月、ユーロの「甚だしい過小評価」でドイツが恩恵を受けていると指摘していた。

原題:Merkel Resists Trump, Says Euro’s Value Is Out of Her Hands (1)(抜粋)

最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE