欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は 次の通り。

◎NY外為:ドル上昇、週間では続伸-対円では112円台に下落

  17日のニューヨーク外国為替市場ではドル指数が上昇。週間では2週連続で値上がりした。新たなマクロ材料待ちの中、おおむねレンジ内での推移となった。

  米連邦公開市場委員会(FOMC)当局者のタカ派的発言や米経済指標の明るい内容にもかかわらず、ドルはユーロと円に対して重要なテクニカル水準を上抜けることができず、ドルの底堅さに関して疑念が生じた。

  クレディ・アグリコルのストラテジストらは、来週の米経済指標やFOMC議事録の公表は「下支え要因になり得るが、ドルの見通しを持続的ベースで押し上げるには十分でない可能性がある」と指摘した。

  ニューヨーク時間午後5時現在、主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は前日比0.3%上昇。ドルは対ユーロで0.5%高の1ユーロ=1.0616ドル。対円では0.4%安の1ドル=112円84銭。

  ドルに関して確信が持てない主因はトランプ米政権の財政支出案の具体的な内容が示されていないことだと、トレーダーらは話す。さらに、トランプ大統領のタイミングが悪いツイートや発言で、ドルの上昇が抑えられるリスクも懸念しているという。市場が織り込む3月の利上げ確率は34%と、今週半ばの40%超から低下した。

  ユーロ圏には独自の政治的懸念があり、米欧の成長を比較してかなりバランスが取れている現状では、ユーロが引き続き劣勢に立たされる可能性がある。

  この日は米10年債利回りが低下。一部トレーダーらはこれがドル・円の下落の背景だと述べた。
原題:Dollar Heads for Second Weekly Gain as Late Rebound Takes Hold(抜粋)

◎米国株:上昇、合併めぐる報道やトランプ大統領の発言で

  17日の米株式相場は上昇し、主要株価指数は最高値を更新。S&P500種株価指数は朝から軟調な展開が続いていたが、取引終盤に反転した。ソフトバンクがスプリントとTモバイルUSの合併に前向きとの一部報道や、トランプ大統領のサウスカロライナ州のボーイング工場での発言が材料視された。

  S&P500種株価指数は前日比0.2%高の2351.16。一時は0.3%安となる場面もあった。ダウ工業株30種平均はこの日0.1%未満上げて20624.05ドル。

  トランプ大統領はこの日、サウスカロライナ州で開かれたボーイングの最新787(ドリームライナー)の公開イベントで、政府が戦闘機F/A18スーパーホーネットの「大型発注を真剣に検討している」と述べた。ボーイングは1.1%上昇。

  TモバイルUSは5.5%高。ロイター通信は、ソフトバンクがスプリントの経営権を手放す用意があると報じた。スプリントとTモバイルの合併につなげることを目指しているという。
原題:U.S. Equities Rebound to Record After Deal News, Trump Speech(抜粋)
原題:Stocks Rise To Records, Dollar Gains With Bonds: Markets Wrap(抜粋)

◎米国債:続伸、英国やドイツ国債に連れ高-欧州政治不安で

  17日の米国債相場は続伸。英国やドイツ国債の大幅高に連れて買いが入り、週間での下げを埋めた。利回りは今週、今年の最高水準近辺で推移したが、欧州の政治を巡る懸念が再燃したことや米国の3連休を前にこの日は買いが優勢になった。

  英小売売上高が予想外に減少したことに加え、フランス大統領選で左派の連合見通しを受けて極右政党、国民戦線(FN)のルペン党首が勝利する確率が高まったため、安全な資産を求める動きになった。

  ニューヨーク時間午後5時現在、10年債利回りは3ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の2.42%。

  16、17両日の利回り低下を受け、週間ではほぼ変わらずとなった。米連邦準備制度理事会(FRB)のイエレン議長が14、15両日に行った議会証言がタカ派的な内容になったことや、1月の消費者物価指数(CPI)が予想を上回る伸びを示したことが金利の上昇圧力となった。一方、財政支出を巡る進展がないことは相殺要因となった。

  英10年債利回りは一時6.3bp低下し、昨年11月9日以来の低水準となった。ドイツ10年債利回りは最大で5.4bp低下した。フランス社会党の大統領候補であるブノワ・アモン氏は、候補一本化に向け急進左派のジャンリュク・メレンション氏と協議していることを明らかにした。

  FTNファイナンシャルの金利戦略責任者、ジム・ボーゲル氏は「今週は後半にかけて欧州連合(EU)の材料が米国債市場を席巻した」と述べた。

  バンク・オブ・アメリカ(BofA)メリルリンチのストラテジスト、ラルフ・プロイサー、シャイアム・ラジャン両氏は、1日の連邦公開市場委員会(FOMC)議事録やトランプ政権の財政計画、2月の雇用統計の発表を前に金利は今後3週間、上昇圧力を受ける可能性があるとの見方を示した。
原題:Treasuries Erase Weekly Loss Led by U.K. and German Bond Markets(抜粋)

◎NY金:週間ベースで上昇、米欧の政治的不透明感で

  17日のニューヨーク金相場は週間ベースで上昇。過去8週間では7週目の値上がりとなった。米欧での政治的不透明感やインフレ加速が背景。

  金スポット相場は午後2時7分現在、前日比ほぼ変わらずの1オンス=1238.02ドル。週間では0.4%上昇。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物4月限は週間で0.3%高。

  「欧州の政治情勢に関する不透明感は強まっており、トランプ米政権はここ最近何度かへまをやらかしたようだ」-エバーバンク・ワールド・マーケッツ(セントルイス)のクリス・ギャフニー社長。「ドル高と年内3回の利上げは相場に既に織り込まれており、これらが金に及ぼす影響はこうした不透明感よりも小さい」と述べた。

  銀スポットは前日比0.3%安、週間では上昇。プラチナとパラジウムも下落
原題:Gold Rises as Political Uncertainty Outweighs Rate Hike Outlook(抜粋)

◎NY原油:小じっかり、週間では13年ぶりの狭いレンジ

  17日のニューヨーク原油先物市場ではウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物が小じっかり。石油輸出国機構(OPEC)やその他産油国が減産合意を順守する一方、米在庫の増加がその効果を薄めており、週間での取引レンジは1バレル1.27ドルと、過去13年で最も狭い幅となった。
  ストラテジック・エナジー・アンド・エコノミック・リサーチ(マサチューセッツ州ウィンチェスター)のマイケル・リンチ社長は、「米国の在庫が記録的な水準に積み上がっている時に、世界の需給が早急にバランスを回復するとは考えにくい」と電話取材に対して話した。

  ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物3月限は前日比4セント(0.07%)高い1バレル=53.40ドルで終了。週間では0.9%の値下がり。ロンドンICEの北海ブレント4月限は16セント上昇の55.81ドル。
原題:Oil Futures Cap Narrowest Weekly Trading Range in 13 Years(抜粋)

◎欧州株:ほぼ変わらず-ユニリーバが急伸、銀行株は下げる

  17日の欧州株式相場はほぼ変わらずとなった。英蘭系消費財メーカーのユニリーバが大幅上昇した一方、銀行株と鉱業・エネルギー株が下げる展開となった。

  指標のストックス欧州600指数は370.22で終了。前日比では0.1%未満の上げにとどまった。一時は0.6%安となった。ユニリーバは13%急伸。米クラフト・ハインツから合併を持ちかけられたものの、これを拒んだ。金属と原油の値下がりを背景に、鉱業株と石油・ガス銘柄が売られた。

  ドイツのフォルクスワーゲン(VW)をはじめ、自動車株も安い。フォルクスワーゲン・ブランドの世界販売台数は1月に前年同月比で減少した。

  銀行株指数はほぼ2週間ぶりの大幅下落。月間ベースでは依然プラスで、このままいけばここ3年で最長の5カ月連続高となりそうだ。
原題:European Stocks Little Changed as Unilever Offsets Bank Retreat(抜粋)

◎欧州債:ドイツなど中核国債上昇-政治的緊張で質への逃避

  17日の欧州債市場では、ドイツなどの中核国の国債が買われた。域内政治・経済の先行きが不透明になり、安全とされる資産を求める動きが強まった。

  フランス社会党の大統領候補であるブノワ・アモン氏が、候補一本化に向け急進左派のジャンリュク・メレンション氏と協議していることを明らかにした。これを受けて5月の決選投票で、極右政党、国民戦線(FN)のルペン党首が中道派候補と対決しない可能性が高まった。この日はオーストリアとオランダの国債も買われた。

  イタリア国債は下落。レンツィ前首相は与党・民主党のさらなる分裂を回避するため、今週末の会合で厳しい戦いに臨む。英10年債利回りは昨年11月以来の低水準に達した。1月の英小売売上高が3カ月連続で落ち込んだことを受け、イングランド銀行は景気支援策を継続する必要があるとの見方が強まった。

  コメルツ銀行の債券ストラテジスト、デービッド・シュナウツ氏(ロンドン在勤)は「フランスと周辺国に関して警戒している」とし、これから大統領選第1回投票までの間に何が起こるかを予測するのは極めて難しいと語った。

  みずほインターナショナルの金利戦略責任者、ピーター・チャトウェル氏(ロンドン在勤)は「アモン、メレンション両氏の協力が実現した場合、フランス国債にとって悪材料となるだろう」とし、「第1回投票でフィヨン、マクロン両氏が脱落し、決選投票では市場にとって好ましくない候補が2人残ることになる」と説明した。

  ロンドン時間午後4時11分現在、ドイツ10年債利回りは前日比4ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の0.31%。フランス10年債利回りは3bp上昇し1.05%と、ドイツ国債とのスプレッドが拡大した。

* ユーロ参加国の国債利回りとスプレッドの一覧はこちらをクリックしてください。
原題:European Bond Investors Seek Havens as Political Risks Increase(抜粋)
French Risks Lift Core EGBs; End-of-Day Curves, Cross Spreads(抜粋)

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