17日の東京株式相場は続落。為替市場で円が強含みで推移し、企業業績に対する楽観的な見方が後退した。自動車や電機など輸出株が下げ、米国長期金利の低下も影響し、証券や保険、銀行など金融株も安い。不動産株の下げも目立った。米政権人事の混迷も売り材料の1つ。

  TOPIXの終値は前日比6.53ポイント(0.4%)安の1544.54、日経平均株価は112円91銭(0.6%)安の1万9234円62銭。日経平均は一時174円安の1万9173円と、9日以来の安値を付けた。

  あすかアセットマネジメントの平尾俊裕社長は、「トランプ米大統領のドル高けん制発言への警戒などから為替が動かない状況で、日本株の重し」と指摘。米国の経済堅調や財政政策への期待も「ある程度織り込まれ、次の材料待ち。海外投資家はこれまで買い越してきたため、一度様子見で利食いが出ている」とみていた。

株価ボード前の歩行者
株価ボード前の歩行者
Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

  きょうのドル・円相場はおおむね1ドル=113円10ー50銭台と、前日の日本株終値時点113円83銭からドル安・円高方向に振れた。16日の海外市場では113円9銭まであり、トランプ米政権の政策待ちの様相の中、リスクテークに慎重なムードが広がった。同日の米国債は6営業日ぶりに反発し、10年債利回りは2.45%と5ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下。米国株は、S&P500種株価指数が0.1%安と8営業日ぶりに下げた。
   
  このほか、ロバート・ハーウォード氏は国家安全保障担当の米大統領補佐官への指名を辞退した、と17日に米当局者が語った。13日にフリン大統領補佐官が辞任、15日にはファストフードチェーンを経営するパズダー氏が労働長官への指名を辞退している。野村証券投資情報部の若生寿一エクイティ・マーケット・ストラテジストは、「トランプ政権のメンバーがなかなか決まらないことは政権への消極的な見方につながり、ドル売りの材料になる」と懸念を示す。

  米国で16日に発表された2月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数は43.3と市場予想の18.0から上振れ、1月の住宅着工件数も予想を上回ったが、金融市場の反応は薄かった。金利先物が織り込む3月の米利上げ確率は36%と、15日の44%から低下した。さらに、週明け20日の米国株市場はプレジデンツデーの祝日休場。あすかアセットの平尾氏は、28日にはトランプ米大統領の演説を控えている点にも言及、「発言内容への懸念があり、一方で大きく売り込む必要もない。来週も様子見姿勢が続きそうだ」と予想した。

  東証1部33業種は不動産、石油・石炭製品、証券・商品先物取引、鉱業、輸送用機器、保険、電機、銀行など22業種が下落。食料品やゴム製品、サービス、空運など11業種は上昇。東証1部の売買高は20億2929万株、売買代金は2兆122億円。上昇銘柄数は887、下落は963。

  売買代金上位では、株価指数からの根強い除外懸念で東芝が大幅に4日続落、1年ぶり安値を付けた。ファーストリテイリングやダイキン工業、三井不動産、三菱地所も安い。メリルリンチ日本証券が投資判断を下げたヤマトホールディングスも売られた。半面、今期の利益計画が市場予想を上回ったとアナリストが評価したトレンドマイクロは急伸。アサヒグループホールディングスやリクルートホールディングス、キリンホールディングスも高い。

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