債券先物は上昇、日銀買いオペ姿勢が支え-利回りにスティープ化圧力

更新日時
  • 週明けにも超長期ゾーンのオペが見込まれる-メリル日本証
  • 新発40年債利回りは1.075%と昨年2月以来の高水準

債券市場では先物相場が上昇。前日の米国債相場が反発したことや円高進行を背景に買いが先行し、日本銀行の長期国債買い入れオペも支えとなった。半面、40年債などは上値の重い推移となり、利回り曲線にスティープ(傾斜)化圧力が高まる場面もあった。

  17日の長期国債先物市場で中心限月3月物は前日比8銭高の149円93銭で取引を開始し、149円94銭まで上昇した。午前の日銀オペ通知直後に149円88銭を付けたが、午後は149円95銭まで上昇。結局は6銭高の149円91銭で引けた。

  メリルリンチ日本証券の大崎秀一チーフ金利ストラテジストは、「日銀は週明け20日や、いざとなれば20年債入札直前の22日に超長期ゾーンの買い入れオペを入れて、明らかに入札を抑えにいくことも考えられる」と指摘。「同入札を無難に通過すれば、投資家が保有債券の平均残存期間を延ばす月末のエクステンションが2月は結構あり、金利は抑えられる」と予想した。

  現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の345回債利回りは、日本相互証券が公表した前日午後3時時点の参照値より0.5ベーシスポイント(bp)低い0.085%で開始。午後は0.09%で推移した。2年物の373回債利回りは1bp低いマイナス0.25%と、新発として1月以来の低水準を付ける場面があった。

  新発20年物の159回債利回りは0.5bp高い0.705%。一時0.695%まで買われた。一方、40年物の9回債利回りは1.075%と、新発として昨年2月以来の水準まで売られた。

  T&Dアセットマネジメント債券運用部の泉功二ファンドマネージャーは、「来週は20年債入札が注目。足元の状況だとそれなりに上手くいきそうだ。10年債利回りは0.1%を上抜けることがあっても、日銀のオペ対応が控えている以上、すぐに戻ってくるだろう」と述べた。

日銀国債買い入れ

  日銀はこの日午前の金融調節で、残存期間「10年超25年以下」と「25年超」、変動利付債を対象とした長期国債買い入れオペを実施した。買い入れ額は全て前回と同額。超長期ゾーンの応札倍率はともに3倍台と前回10日より上昇したが、落札金利は市場実勢並みとなった。

日銀の国債買い入れオペの結果はこちらをご覧下さい。

  岡三証券の鈴木誠債券シニアストラテジストは中期債利回りの低下を受け、「来週の日銀オペの注目点は先月のように中期ゾーンの買い入れが減額されるのかどうかだ」と指摘。長期・超長期ゾーンについても、「日銀が金利上昇を抑える姿勢を明確にしているので、それほど不安はないのではないか」と語った。

欧米金利低下

イエレンFRB議長

Photographer: Andrew Harrer/Bloomberg

  16日の米国債相場は6営業日ぶりに上昇。米10年債利回りは前日比5bp低下の2.45%程度で引けた。米連邦準備制度理事会(FRB)のイエレン議長の発言や予想を上回る消費者物価指数(CPI)を受け、相場下落が続いた反動で、買いが優勢となった。欧州債相場も堅調。ドイツ10年国債利回りは2bp低い0.35%程度となった。

  野村証券の松沢中チーフストラテジストは、「議会証言とCPI を受けて、市場は3月利上げをメーンシナリオに格上げすべきか葛藤している」と指摘。「3 月利上げとなれば相応にリスクオフ的なショックが起こるため、経済や株価がそれに耐えられるのかを見極めなければならない。3 月の米連邦公開市場委員会(FOMC)にもう少し時間が近づくことや、トランプ税制改革などを消化してからでないと、判断は付かないかも知れない」と言う。 

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