16日のニューヨーク外国為替市場ではドルが下落し、週初からの上げを消した。米国債利回りの低下に伴い、ドル売りがかさんだ。

  ニューヨーク時間午後5時過ぎ現在、主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は0.3%下落。前日の高水準からの下げは1%に達した。ドルは対円で92銭下落し、113円24銭。前日は115円に迫っていた。対ユーロでは0.7%安い1ユーロ=1.0674ドル。ドルは米国債利回りの変動に敏感に反応している。

  ドルの下落について、トレーダーらは利益確定やポジション手じまいを指摘した。トランプ大統領の財政刺激策の詳細が明らかになるまでは、ドルは対ユーロ、対円の両方で最近のレンジを抜けないとの見方が広がっている。月末の一般教書演説に注目しているとの声も聞かれた。

  米パシフィック・インベストメント・マネジメント(PIMCO)で資産配分担当の最高投資責任者(CIO)を務めるミヒル・ウォラー氏、およびポートフォリオマネジャーのジェラルディン・サンドストロム氏がまとめたリポートによれば、ドルはこの先もゆっくりと上昇を続けるが、上値は限られている。

  「ドルが強くなり過ぎれば金融状況がタイトになる可能性が高い。そうなると国外需要への依存率が高い大手米企業には苦しい状況になりかねない」とリポートは指摘。その場合は株式が売りを浴び、米当局による利上げが立ちゆかなくなる可能性があるという。

  この日は強い内容の経済統計にもかかわらず、ドルは下げた。2月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数は1984年以来の高水準。フィッシャー米連邦準備制度理事会(FRB)議長やアトランタ連銀総裁の発言からは、次の利上げが近い可能性が示唆された。市場が織り込む3月利上げの確率は38%前後に上昇。週初の時点では30%程度だった。
  

原題:Dollar Erases Weekly Gain as Treasury Yield Drop Extends Stumble(抜粋)
Pimco Says USD Gains May Be Capped; Bullish on High-Yielding EM

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