コンビニエンスストアのローソンを株式公開買い付け(TOB)によって子会社化した三菱商事は、新商品開発や海外展開などにおいて連携を強化することでローソンの企業価値を引き上げる方針だ。

  三菱商の京谷裕常務とローソンの竹増貞信社長が16日、都内で記者会見した。京谷常務は「さらに協業を深めることでできることがもっとたくさんある。覚悟を持ってローソンとの連携を進める」と述べた。ローソンTOBに投じた金額は1440億円。投資回収の計画については「具体的な数字は申し上げられないが、投資するに値するリターンの目算はある」と語った。

  連携強化の具体例としては、三菱商の海外投資先を通じた食品原料の調達力を生かした新商品開発や、お弁当やおにぎりなどの製造では三菱商グループが連携してロボット化に取り組んでいるという。また、地域食品スーパーとも連携し原料調達や製造、物流などを共有することで生産性を上げ、コスト削減にもつなげる考えだ。

  前期(2016年3月期)に資源価格の大幅下落で創業来初めて純損益が赤字となった三菱商は、市況に左右されない非資源分野への投資を積極化させている。

  ローソンの16年3-11月期の1店舗当たりの1日当たり売上高(日販)は54万6000円。最大手セブンーイレブン・ジャパンの66万4000円に差を付けられている。昨年9月にはファミリーマートがサークルKサンクスを傘下に持つユニーグループ・ホールディングスと経営統合してユニー・ファミリーマートホールディングスが誕生したことで、ローソンの国内店舗数は業界3位に後退した。

  三菱商は昨年12月22日から2月9日までローソンに対してTOBを実施。1株当たり8650円で株式を追加取得して、ローソンへの出資比率を33.47%から50.11%にまで高めた。三菱商の子会社となったローソンは引き続き上場を維持する。

  ローソンの竹増社長は会見で「三菱商との提携によって商品力や売り場力、加盟店支援で必ず効果が出てくると考えている」として、日販の拡大につなげたいと指摘。「海外展開においても2018年度以降に地域によっては黒字化が見えており、いかに早く海外事業の黒字化を果たせるかが協業の一つの成果になる」と述べた。

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