東芝のCDSスプレッド(社債保証コスト)が今週初めて縮小し、信用力悪化に歯止めが掛かった。報道で東証2部への降格懸念が浮上し株価は下落したが、信用面での影響は小さいとの見方が出ている。

  複数のトレーダーによると16日の東芝の5年物CDSは415-420bp。CMAによると同社CDSは13日から3日連続で上昇し15日終値は458bpになっていた。一方、同社の株価は3日続落となり、16日は前日比3.3%安。

  東芝は、米原発事業に関連して内部統制の不備があるとの内部通報があったとして、14日正午に予定していた決算発表を延期。監査法人のレビューを経ていない暫定決算によると、17年3月期に7125億円ののれん減損を見込んでいる。さらにブルームバーグニュースが関係者の話として報じたところによると、分社化するメモリ事業の売却が4月以降にずれ込み、年度末時点での債務超過は回避できず、東証2部に指定替えされる懸念があるという。

  SMBC日興証券の原田賢太郎アナリストは、16日のCDSについて「決算発表延期でCDSが上昇する動きが落ち着いてきた」と指摘。株式市場で売り材料となった東証2部への指定替え懸念については、「クレジットサイドからすると関係ない」と話し、「銀行さえ引かなければ、今後1年くらいの資金繰りは問題にならないと思う」との見方を示した。

  東芝の石橋斉史広報担当は、CDSの動きについて「当社から申し上げる立場にない」とコメントした。

最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE