トランプ減税、米6大銀利益を計1.4兆円押し上げも-ウェルズF最大

  • 大手銀への連邦税の実効税率は28%で大企業の2倍
  • 低い税率は銀行に追い風、影響は他業界より大きい-キャノン氏

米6大銀行の通期利益は、トランプ大統領の法人税減税が実施されれば、平均で14%増加する可能性がある。

  これら金融機関は通常、税控除が他業界に比べて少なく、減税の恩恵を受けやすい。ブルームバーグの集計データによると、今回の法人税減税により6行合計で年間120億ドル(約1兆3700億円)が減免される計算だ。トランプ大統領は法人税を現行の35%から15%に引き下げると訴えてきた。

  投資家はトランプ氏の公約である金融機関への規制緩和に注目しているが、減税の方がより実現に時間がかからず、影響も大きいかもしれない。ブルームバーグの集計データによると、大手銀行は2015年までの3年間で連邦税の実効税率を平均28%課せられており、大企業の平均14%の2倍だ。銀行株は選挙後に大幅上昇し、米銀24行で構成するKBW銀行株指数は同期間に29%上昇し、ゴールドマン・サックス・グループ株は今週、最高値を更新した。

  「税制改革は難しいが、増税や減税はやりやすい」と、キーフ・ブルイエット・アンド・ウッズの世界調査ディレクター、フレッド・キャノン氏は指摘する。「低い税率は銀行にとって追い風で、影響は他の業界よりも大きい。銀行は産業界や小売業界のような控除を受ける機会が少なく、高い実効税率を課せられているからだ」と述べた。

  ウェルズ・ファーゴでは、税率が15%で現在の控除がなかったとしたら、15年に支払った税金は38億ドル少なくて済んだ計算となる。同銀は収益の大半を35%の税率が課せられる米国内で稼いでいるため、最も大きな恩恵を受け、収益は実際より16%高かったことになる。JPモルガン・チェースは30億ドルを減免され、純利益は14%高くなる計算だ。

  シティグループの場合は米国外での収益が多いことから恩恵は少なく、バンク・オブ・アメリカ(BofA)は既に国内で低い実効税率を適用されており、現在の控除が適用されなくなると減免額は少なくなるだろう。ゴールドマン・サックス・グループモルガン・スタンレーもウェルズFやJPモルガンと同様の恩恵を受けられそうだ。

  各行の広報担当者は取材に対して回答を控えた。

原題:Trump Tax Cuts Could Boost Profit $12 Billion at Big U.S. Banks(抜粋)

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