トヨタ自動車のハイブリッド車(HV)「プリウス」の昨年12月の中国での販売台数は、わずか1台だった。しかも同国でプリウスが売れたのは昨年5月以来のことだ。ブルームバーグ・インテリジェンス(BI)が集計したディーラーのデータによれば、2016年の販売台数は76台と前年の約700台から大きく減少した。

  トヨタの象徴的ブランドでもあるプリウスは、1997年に日本で発売されて以降、中国以外の市場では約20年にわたり売れ続けている。だが、中国の主要都市が深刻な大気汚染に直面する状況にもかかわらず、HVのプリウスが同国の消費者の関心を引いていない様子が示された。

  BIの自動車・工業セクターのアナリスト、スティーブ・マン氏は「中国に関する限り、あまり順調ではなさそうだ。同じような価格であれば、ブランド認知度の高い『カローラ』や『カムリ』を消費者は選ぶだろう」と指摘。同氏によれば、独自の価値を提供するプリウスは中国の消費者になじみの深いカテゴリーに当てはまらず、高い品質で定評があり、はるかに人気の高いカローラやカムリへの需要がプリウスの販売にマイナスに働いているという。

  ブルームバーグの集計データによれば、トヨタの昨年の中国でのHV販売台数は7万1676台と前年の8倍に急増し、過去最高を記録。少なくとも8年連続で前年の実績を上回った。このうちカローラやカムリのHVモデルの販売台数は合計約4万7000台と、HV全体の約65%を占めた。

  トヨタが15年に現地生産をやめたプリウスは輸入時に25%の関税が課されるため、中国でのエントリーモデル価格は最低22万9800元(約381万円)。この金額を払えば、ドイツの自動車メーカー、フォルクスワーゲン(VW)傘下の高級車ブランド、アウディのスポーツ型多目的車(SUV)「Q3」も購入できる。

原題:Toyota Sold One Prius in China in December as Demand Disappears(抜粋)

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