金利上昇のかすかな兆候が相場を急降下させた時代は遠い昔となり、今では米連邦準備制度理事会(FRB)のイエレン議長が比較的タカ派寄りの姿勢を見せても株価は3年余りで最長の上昇局面に向かっている。

  1年前、世界経済成長のもたつきや相場下落にもかかわらず、金利は緩やかに上昇するとイエレン議長が発言した際には相場はさらに崩れ、S&P500種株価指数は1%強下落した。それから1年後、イエレン議長の意志は一段と固い。労働市場の改善と個人消費の加速は経済成長を持続させており、長く待ち過ぎれば危険なほどだと議長は述べた。その結果はといえば、S&P500種は連日の最高値更新、世界の株式相場は大幅上昇となった。

  コモンウェルス・ファイナンシャル・ネットワークのブラッド・マクミラン最高投資責任者(CIO)は「1年前に議長が同じことを言ったら、相場はパニックに陥っていただろう」と述べ、「経済は8年を掛けてゆっくりと持ち直し、回復してきた。離陸するとは誰も考えていなかったが、ここにきてその可能性は十分ある」と指摘した。

  米連邦準備制度が景気過熱の防止に取り組み続ける限り、市場は当局のタカ派寄り姿勢を気に掛けていないようだ。過去7年にわたる強気相場を通じて、物価上昇を刺激するための異例の政策を実施してきた当局の役割は、ここに来て大きく転換。インフレを取り締まるという、当局にとってよりなじみ深い役割に回帰しつつある。

  多くの変化があった。企業収益は増加し原油相場は上昇。デフレ論議は鳴りを潜め、中国による世界経済への脅威はあまり話題にならなくなっている。トランプ米大統領の企業心理への影響も無視できない。企業景況感の指標は大統領選後に大きく上昇し、投資家は株式ファンドに多額の資金を投じている。

原題:Stock Rally Steamrolls Through Yellen Rate Talk, Trump Headlines(抜粋)

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