欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は 次の通り。

◎NY外為:ドル軟調、データ主導の騰勢失う-ロングが手じまい

  15日のニューヨーク外国為替市場でドルが軟調。米経済統計を手掛かり上昇していたドルは、ここにきて失速した。

  ブルームバーグ・ドル指数は0.2%低下。一時は0.5%上昇した。朝方発表された経済統計では1月の米小売売上高が予想を上回ったほか、1月の米消費者物価指数(CPI)は2013年以来最大の伸びとなった。ロンドンと欧州のトレーダーらによると、週初以来レバレッジ系によるドル・ロングが積み上がっていたが、ドルの騰勢が崩れた途端に一部が利益確定に動いた。

  ニューヨーク時間午後5時現在、ドルは対円で0.1%下げて1ドル=114円16銭、対ユーロでは0.2%安の1ユーロ=1.0601ドルとなっている。  

  イエレン米連邦準備制度理事会(FRB)議長は前日の議会証言で、インフレ目標の達成に近づいているとし、「緩和解除を長く待ち過ぎるのは賢明ではない」と指摘した。ロンドンのトレーダーはイエレン議長の証言後に市場参加者は次回の利上げ時期を見極める上で一段とデータ重視に傾いたと指摘した。

  CPIと小売売上高の発表後に金利先物市場が織り込む3月利上げの確率は44%に上昇した。前日のイエレン議長の議会証言前は30%前後だった。6月の利上げ確率は80%となっている。

  ボストン連銀のローゼングレン総裁とフィラデルフィア連銀のハーカー総裁がより早急な利上げが必要になる可能性があると述べると、ドルは下げ幅を縮小した。  
原題:Dollar Loses Traction, Longs Bail as Data-Driven Gains Evaporate(抜粋)
  

◎米国株:上昇、S&P500種は7日続伸-経済への楽観広がる

  15日の米株式相場は上昇。S&P500種株価指数は7営業日続伸となった。経済指標でインフレが根付いている兆候が示され、トランプ政権による刺激策を待つ中で経済が利上げを乗り切れるとの見方が強まった。

  S&P500種株価指数は前日比0.5%高の2349.25。7日続伸は2013年9月以降で最長の連続高。ダウ工業株30種平均は0.5%上げて20611.86ドル。

  この日は米消費者物価指数(CPI)など複数の経済指標が発表された。1月のCPIは前月比0.6%上昇。伸びはブルームバーグがまとめたエコノミスト予想の中央値(0.3%上昇)を上回った。また1月の米小売売上高は市場が予想していた以上に増加した。

  マーケットフィールド・アセット・マネジメントのマイケル・シャウル最高経営責任者(CEO)は顧客リポートで、「1月の米CPI統計は力強い数字が並び、新政権が刺激措置を実施するずっと前の段階ですでに、米経済にはこの数カ月でリフレーションの力が強まってきているとの考えを正当化する内容だ」と指摘した。

  S&P500種の業種別11指数ではヘルスケアや金融などの上げが目立った。一方で公益や不動産などは下落した。
原題:U.S. Equities Advance for Seventh Day as Bank Stocks Rally(抜粋)
原題:Stocks Surge to Records, Bonds Fall on Growth Bets: Markets Wrap(抜粋)

◎米国債:続落、2年債利回りは今年の最高水準-CPIが予想上回り

  15日の米国債相場は続落。2年債利回りは今年の最高水準に上昇した。消費者物価指数(CPI)と小売売上高が予想を上回り、利上げ観測が強まった。

  5年債利回りも今年の最高水準。年内利上げの織り込み具合が高まり、利上げは早ければ3月15日の連邦公開市場委員会(FOMC)会合から始まる可能性がある。金利先物市場が示す3月利上げの確率は44%と、14日の34%から上昇した。2年債利回りは昨年12月28日以来の高水準となる1.263%に上昇した。

  ニューヨーク時間午後5時現在、10年債利回りは2ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の2.49%。

  BMOキャピタル・マーケッツの米金利戦略責任者、イアン・リンゲン氏は「今回の一連の経済指標を受けて米国債は売られたが、予想外にレンジ内に収まっている」と指摘。「FOMCがどの程度、データ次第になっているかということに関連し、短期的な金融政策への影響を考慮して市場が落ち着いているのは印象的だ」と述べた。

  CPIは前月比0.6%上昇。伸びはブルームバーグがまとめたエコノミスト予想の中央値(0.3%上昇)を上回った。小売売上高(季節調整済み)は前月比0.4%増。ブルームバーグがまとめたエコノミスト予想中央値は0.1%増だった。変動の大きい食品とエネルギーを除くコアCPIと自動車とガソリンを除いたベースの小売売上高も予想を上回った。これらを背景に市場が示唆する6月までの利上げ確率は約100%となっている。

  JPモルガンは次回利上げ時期の予想について、従来の6月から5月に前倒しした。

  5年債利回りは一時2.0197%まで上昇。30年債との利回り曲線は7営業日連続でフラット化した。利回り差は108bpを下回り、昨年12月半ば以降のレンジの下限に近づいた。

  連邦準備制度理事会(FRB)のイエレン議長はこの日、下院金融委員会で証言。前日の上院での証言とほぼ同じ内容だった。議長は「緩和解除を長く待ち過ぎるのは賢明ではない」と述べ、経済が緩やかなインフレ率上昇や労働市場の引き締まりという金融当局の見通しと一致すれば、一段の利上げが適切になるとの認識を示した。

  ボストン連銀のローゼングレン総裁はこの日、「少なくとも」FOMCの予測中央値と同じ速さか、あるいは「恐らくそれを若干上回るペース」で利上げする必要があると述べた。
原題:Treasuries Fall After CPI, Pushing 2-Year Yield to New 2017 High(抜粋)

◎NY金:反発、政治的な不透明感で利上げ見通しに陰り

  15日のニューヨーク金先物相場は反発。過去2週間で最長の連続安が終了した。米欧の政治的不透明感を背景に、米国の金利上昇見通しが弱まった。

  ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物4月限は前日比0.6%高の1オンス=1233.10ドルで終了。一時は0.6%下落する場面もあった。

  「トランプ政権最初の100日の終了が近づく中、発表される、あるいはされない政策をめぐる不透明感は金にとって強材料だ」-ロング・リーフ・トレーディング・グループ(シカゴ)のチーフマーケットストラテジスト、ティム・エバンス氏。

  銀先物も上昇。パラジウムとプラチナも値上がり。
原題:Gold Rises as Political Uncertainties Eclipse Rate-Hike Outlook(抜粋)

◎NY原油:小反落、米在庫が記録的高水準-減産効果薄れる懸念

  15日のニューヨーク原油先物市場ではウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物が小反落。米エネルギー情報局(EIA)の週間統計で、先週の米原油在庫が予想以上に増加し、統計上さかのぼれる1982年以来の最高に達したことが明らかになった。石油輸出国機構(OPEC)による減産効果が薄れるとの懸念がある。

  トータス・キャピタル・アドバイザーズ(カンザス州リーウッド)で石油関連資産171億ドルの運用に携わるマット・サリー氏は電話取材に対し、「米国の原油在庫はあと4週間増加を続け、それから減少に入ると予想される」と話す。「3月中旬になればOPEC減産を実感できるようになり、製油所での精製活動も持ち直すため、在庫水準は下がり始めるだろう」と説明した。

  ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物3月限は前日比9セント(0.17%)安い1バレル=53.11ドルで終了。ロンドンICEの北海ブレント4月限は22セント下げて55.75ドル。
原題:Oil Closes Near $53 as Record U.S. Supply Counters OPEC Cuts(抜粋)

◎欧州株:7日続伸、イエレンFRB議長発言を好感し銀行株に買い

  15日の欧州株式相場は上昇。指標のストックス欧州600指数はここ1年7カ月で最長の7日続伸となった。イエレン米連邦準備制度理事会(FRB)議長の議会証言を受けて米国の利上げ観測が広がり、世界的に株高の様相となった。

  ストックス600指数は前日比0.3%高の371.47で終了。銀行株が買いを集める中、リテールバンキング部門が増益となった仏クレディ・アグリコルの上げが目立った。

  銀行株指数は1.3%上昇。スペインのバンコ・ビルバオ・ビスカヤ・アルヘンタリア(BBVA)は3.2%値上がり。同行の投資判断をJPモルガン・チェースが引き上げた。オランダのABNアムロは2.6%上昇。四半期決算が増益となった。

  その他の個別銘柄ではオランダのビールメーカー、ハイネケンがほぼ1年4カ月ぶりの大幅高。今年の売上高と利益が増加するとの見通しを示した。
原題:European Stocks Rise for 7th Day as Banks Lead Gains on Yellen(抜粋)

◎欧州債:中核国の国債利回りがスティープ化-米国債下落につれ安

  15日の欧州債市場では中核国の国債利回りの格差がスティープ化した。予想を上回る経済指標で米国債が下げ、これにつれ安となった。

  ドイツ10年債の米国債の利回り格差は約2bp拡大。イタリア国債は当初上げ利回りが2-3bp低下したが、レンツィ 前首相が総選挙前倒しを目指すと伝えられたことで下げに転じた。スペイン10年債に対する上げを解消し、利回りは3bp上昇し て取引を終了。スワップスプレッドは全体的に縮小し、長期債では2.5bp縮まった。

  ユーロ参加国の国債利回りとスプレッドの一覧はこちらをクリック し てください。
原題:Core EGB Steeper, BTPs Rocked; End-of-Day Curves, Cross Spreads(抜粋)

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