14日に予定されていた決算発表を急きょ延期した東芝の社債は売り込まれ、利回りが急上昇した。内部統制の不備の可能性が浮上するなど、いまだリスクの全容が判明しない中では投資が難しいとの声が出ている。

  ブルームバーグのデータによると、東芝債(2020年償還)の利回りは、16年4ー12月期決算の発表を見送った14日、約7%となり、前日の約5%から急上昇した。バンク・オブ・アメリカ・メリルリンチによると国内社債の平均利回りは0.28%。東芝債はその約25倍の水準だ。

  同社は、米原発事業の減損損失を調べる過程で内部統制の不備があるとの内部通報があったとして、同日正午に予定していた決算発表を延期。監査法人のレビューを経ていない暫定決算を公開した。今後、独立監査人の監査を経て財務数値は大きく修正される可能性があるという。

  パインブリッジ・インベストメンツ債券運用部の松川忠部長は、東芝の決算延期について「信頼を回復するどころか、監査法人がノーといって決算発表ができなかったのは、かなり厳しい状況だ」と指摘。「隠ぺい体質があるのではないか」として、「悪材料出し尽くしにしないと東芝債には投資できない」と語った。

  東芝の平木香織広報担当は、社債利回りの上昇について「社債の価格動向について、当社から申し上げる立場にない」とコメントした。

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