トランプ米大統領は当選以前の数年間にイスラム教徒に関する発言を繰り返していた。イスラム圏7カ国の国民の入国を制限する大統領令が修正されたとしても、過去の発言が重しとなってトランプ政権の行動を制約する公算が大きい。

  バージニア州アレクサンドリアの連邦地裁判事は13日遅くに公表した22ページにわたる意見書で、トランプ氏とその代理人がこれまで公の場で行ったさまざまな発言を強調。入国制限の大統領令について、司法省は国家安全保障に限った問題で「イスラム教徒禁止」ではないと主張しているが、一連の発言がこうした主張を根本から突き崩す可能性がある。

トランプ大統領
トランプ大統領
Photographer: Andrew Harrer/Bloomberg

  バージニア州のレオニー・ブリンケマ連邦地裁判事は、大統領選候補者だったトランプ氏が2015年12月7日に発表したプレスリリースに言及し、この中で同氏が「何が起きているのか米国の議員が理解できるまで、全面的かつ完全なイスラム教徒の入国禁止」を呼び掛けていたと指摘した。

  クリントン元大統領指名のブリンケマ判事は、選挙前の発言が無関係だとする政権側の主張をはねつけ、「トランプ氏の選挙戦で、数カ月にわたり『イスラム教徒禁止』が主張の中核部分を占めていた」と断じた。

  米連邦高裁が入国制限の差し止めを支持する判断を下したことを受け、ホワイトハウスは移民に関して全く新しい大統領令を発令する可能性を示唆している。だが、新たな大統領令でもトランプ氏の過去の発言が問題視され続けるだろうと、ニューヨーク州立大学オールバニ校の法学者、スティーブン・ワスビー氏は指摘する。「大統領令の文言をどのように変えてみても、これまでの過去がすべて参照されることになる」と述べた。

原題:Trump’s and Giuliani’s Fox News Comments Haunt Them in Court (1)(抜粋)

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