ノルウェーの北極海で今年掘削される探査井の数が過去最多に達する見通しだ。原油価格は1バレル=60ドルを下回る水準にとどまっているが、掘削活動の縮小にはつながっていない。

  北極圏海域のバレンツ海で最大1億バレルの原油を発見したスウェーデンのルンディン・ペトロリアムは13日、リグ(掘削装置)を追加投入してでも今年、探査井を2本増やす方針を示した。ノルウェー石油管理局(NPD)とコンサルティング会社ライスタッド・エナジー(オスロ)によれば、これによりこの地域の探査井は計16本となり、過去最多だった2014年の本数を2本上回る見込み。

  NPDによれば、ノルウェーのバレンツ海には同国の未探査資源の最大半分が埋蔵されている可能性がある。原油価格は依然として14年に達した高値の半分の水準で推移しており、過去最高水準の探査活動は一見、合理的ではないように思える。北極海の他地域では、英・オランダ系ロイヤル・ダッチ・シェルなどの企業がプロジェクトを中止しており、NPDはノルウェー全体では探査活動が11年ぶりの低水準になると予想している。

  ライスタッドのプロジェクトマネジャー、サイモン・ショトゥン氏と、コンサルタント会社ウッドマッケンジーのアナリスト、アダム・ウィルソン氏によれば、バレンツ海での探査急増の背景には幾つかの要因がある。

  • 探査各社は、保有資源を増やし開発に最低限必要な量を確保したスタトイル、ルンディン、OMVなどの企業の最近の成功に追随しつつある。
  • ノルウェー政府がロシア領海付近の完全な未探査地域の探査を20年ぶりに認可し、大規模発見への期待が高まっている。
  • バレンツ海初の油田であるイタリアのENIのゴリアテ油田が昨年生産を開始。生産は遅れの問題があるものの、同プラットホームは近隣地域での将来の発見につながるインフラを提供している。
  • 効率性向上に加え、原油価格下落によるコスト低下で探査掘削と油田開発が割安に。
  • ノルウェーでは探査費用の一部を払い戻すシステムがあり、高リスク鉱床開発の魅力が高くなっている。

原題:What Oil Crisis? Arctic Exploration Off Norway Set for Record(抜粋)

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