15日の日本株市場で、株価変動材料のあった銘柄の終値は次の通り。

  保険株:MS&ADインシュアランスグループホールディングス(8725)が前日比4%高の3936円、東京海上ホールディングス(8766)が4.1%高の5018円、第一生命ホールディングス(8750)が4.5%高の2225円。クレディ・スイス証券は14日の第3四半期決算発表を受けた保険セクターのリポートで、ガイダンスに対して進ちょく率の高い会社が多く、利益の上振れ余地があると指摘した。MS&ADの9カ月累計純利益は2097億円と通期計画1830億円を超過達成、東京海上Hの通期計画に対する進ちょく率は81%、第一生命Hは93%。保険は東証1部33業種の上昇率1位。
 
  電通(4324):8.4%高の5820円。14日発表した2017年12月期営業利益計画は前期比10%増の1510億円、年間配当計画は同5円増の90円とした。このほか発行済み株式総数の1.75%、金額で200億円を上限に自社株買いを行うことも公表。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は業績について、国内中心に利益計画は保守的で、上振れる公算大と分析。配当と自己株取得を合わせた総還元性向は41%になると評価した。  

  堀場製作所(6856):7.7%高の6410円。17年12月期営業利益計画は前期比8.1%増の200億円、年間配当計画は前期比5円増の90円と発表した。SMBC日興証券は、半導体セグメントを中心に保守的な営業利益計画と指摘。現時点で半導体製造装置の出荷が下期減速する状況ではなく、同装置に使われるマスフローコントローラーを多用する3D NAND向け投資は増勢が続く可能性高いと分析した。

  東芝(6502):8.8%安の209.7円。監査法人承認前の暫定決算として発表した16年4-12月期は原子力事業関連の7000億円超の減損損失計上で4999億円の最終赤字だった。1450億円の黒字と計画していた通期純損益は3900億円の赤字を見込んでおり、期末で株主資本が1500億円のマイナスと債務超過になる見通しも示した。また、財務体質強化のため当初20%未満としていた半導体メモリー事業の過半数譲渡を検討することも明らかにした。クレディ・スイス証券では18年3月期の成長ストーリーが語れなくなった印象でネガティブ、と指摘。野村証券は業績予想を作成することが困難だとして「買い」の格付けを「レーティング保留」に変更した。

  住友ゴム工業(5110):6.4%安の1769円。17年12月期営業利益計画は前期比32%減の500億円と、市場予想の712億円を大きく下回った。三菱UFJモルガン・スタンレー証券では、足元の原材料価格急騰を考慮しても想定以上の減益幅でネガティブ、と指摘した。

  シマノ(7309):4.4%安の1万6860円。17年12月期営業利益計画は前期比2.3%増の660億円と市場予想813億円に届かなかった。ゴールドマン・サックス証券は会社側の今期計画について、欧州の売り上げ回復や釣り具の増益貢献をともにあまり見込んでいない点が同証事前予想810億円からの下振れの主因と分析。背景を15日の説明会で確認する必要があるとした。

  DIC(4631):9.1%高の3955円。17年12月期営業利益計画は前期比7%増の580億円と14日に発表。前提為替レートは1ドル=105円とした。年間配当計画は120円で株式併合考慮後の前期配当100円と比べ20円の増配となる。モルガン・スタンレーMUFG証券は、会社計画は為替想定も含め保守的に映ると指摘。ファインケミカルで大きな上振れ余地があるとみて同証予想では655億円を予想した。
 
  セイコーホールディングス(8050):7.4%高の450円。14日に発表した2016年4-12月期営業利益はウオッチ、電子デバイスなどの減益が響き前年同期比59%減の56億3000万円だった。野村証券は、足元の業績は落ち込んでいるが、ブランド価値の向上による高価格モデルをグローバル拡販していく経営戦略にぶれは生じていないと指摘。足元でムーブメント外販の営業利益率が前四半期比改善した点がポジティブとの見方を示し、目標株価を500円から600円に引き上げた。

  日本精工(6471):6.3%高の1630円。大和証券は投資判断を5段階評価で中位の「3(中立)」から最上位の「1(買い)」に引き上げ、目標株価も800円から2000円に見直した。産業機械向け軸受け需要の反転、自動車関連の想定以上の収益性改善を評価、18年3月期には過去最高の営業利益(895億円、16年3月期)を更新し、1000億円の大台が視野に入ると分析した。

  日機装(6376):8.5%高の1180円。14日発表の16年12月期営業利益は48億9300万円となり、従来計画の50億円を若干下回った。製品の品質不適合対策や納期遅延の補償などの費用を計上したことが背景。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は、保証費用を除く実質利益はコンセンサスを上回る内容で、株価への影響はポジティブと評価。前期比23%増の60億円と見込んだ会社側の今期計画についても前期発生の一過性費用や前提為替1ドル=107円を考慮すると保守的とした。

  清水建設(1803):4%高の1053円。みずほ証券の七澤奈緒子シニアアナリストはリポートで、14日の取引終了後の電話会議で会社側は3月末までの業績を精査し、増配や自社株買いなどについて検討したいとコメントした、と言及した。14日午後1時に発表した16年4-12月期の連結営業利益は881億円と、通期計画の1140億円に対する進ちょく率が77.2%で順調とも指摘した。

  ユニ・チャーム(8113):2.3%高の2598.5円。17年12月期から国際財務報告基準(IFRS)に移行、売上高を前期比4.2%増の6300億円、コア営業利益を同6.2%増の840億円と見込んだ。日本はインバウンド需要の若干の減少などで収益悪化を想定するが、インドネシアなどアジアは収益が改善する。年間配当は前期比2円増の18円を予想。また発行済み株式総数の1.35%、金額で140億円を上限に16日から自社株買いを実施する。

  関東電化工業(4047):3.3%高の1170円。17年3月期営業利益計画を76億円から86億円に上方修正すると発表。減益率は従来の12%から0.6%にまで縮小する見込み。半導体・液晶用特殊ガス類の売り上げが計画を上振れる一方、減価償却費など固定費が想定を下回ると想定。年間配当予想を8円から9円に引き上げた。

  井関農機(6310):3.5%高の239円。14日発表の16年12月期営業利益は24億6900万円となり、9カ月決算だった前の期の4億6000万円から実質的に増加した。中国市場向けトラクター製品の出荷本格化、インドネシアやタイでのトラクター増加などで海外事業が増収だった。17年12月期は国内、海外とも増収を計画、営業利益は前期比42%増の35億円と見込む。
  
  アルバック(6728):5.4%高の5000円。ゴールドマン・サックス証券は14日付で目標株価を5100円から5500円に引き上げた。投資判断は「買い」で継続。第2四半期以降も液晶を中心に高水準の受注と事業体質改善が継続する一方、株価バリュエーションはセクターに対して引き続きディスカウントされた水準にあると分析。

  三井化学(4183):3.9%高の540円。みずほ証券は14日付で目標株価を670円から800円に引き上げた。モビリティ、ヘルスケア、フード&パッケージングの「成長3領域」の順調な拡大に伴って収益変動性が高いとの市場の印象が払拭(ふっしょく)され、株価バリュエーションの拡大につながると予想。17年3月期営業利益予想を930億円から1000億円に上方修正した。会社計画は970億円。

  武蔵精密工業(7220):7.8%安の2900円。14日発表の16年4-12月期営業利益は前年同期比33%減の65億4700億円だった。円高に加え、HAYグループ買収に伴う無形資産とのれん償却費計上が響いた。三菱UFJモルガン・スタンレー証券では、10-12月期営業利益が15億円と、同証予想の33億円を大きく下回りネガティブと指摘。HAYグループ連結化の影響が出ている欧州セグメント営業利益は10億円赤字となり、業績拡大のけん引役と期待する同地域の今後の業績に不透明感が生じたとした。

  サンリオ(8136):2.5%安の2269円。16年4-12月期営業利益は前年同期比42%減の60億1200万円と発表。通期計画94億円は据え置いた。欧米地域での商品ライセンス収入低迷が続き海外事業が不振、国内事業もインバウンド需要の沈静化などで減益になった。

  トーヨーカネツ(6369):8.9%安の318円。16年4-12月期営業利益は前年同期比10%減の22億5200万円だった、と発表。 原油価格の低迷やLNG需給の緩和長期化の影響で機械・プラント事業の新設案件が減少した。

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