米連邦準備制度理事会(FRB)のイエレン議長は、経済が緩やかなインフレ率上昇や労働市場の引き締まりという金融当局の見通しと一致すれば、一段の利上げが適切になるとの認識を示した。

  議長は14日、上院銀行委員会の公聴会で証言。事前に配布された原稿によると、「今後の会合では、連邦公開市場委員会(FOMC)は雇用とインフレがそうした予想と一致する形で改善し続けるかどうかを評価することになる。そう判断された場合は、フェデラルファンド金利のさらなる調整が適切となる可能性が高い」と述べた。

  イエレン議長はこの日、半期に一度の金融政策報告を議会に提出。トランプ米大統領の下では初となる。

  議長は「緩和解除を長く待ち過ぎるのは賢明ではない。待ち過ぎればFOMCは最終的に急速なペースでの利上げを迫られる可能性があり、金融市場を混乱させ経済をリセッション(景気後退)に追いやるリスクが生じる恐れがある」と指摘した。

  議長は、FOMCによる「緩やかな成長」見通しは、金融刺激策の継続と世界的な経済活動の上向きに基づいていると説明。金融当局の予想における重要な要素として、トランプ政権の政策案は挙げなかった。

  証言後の質疑応答では、当局は今後数カ月間にバランスシートの戦略について協議すると述べた。2006年には9000億ドル(約103兆円)未満だった当局のバランスシートは金融危機後に約4兆5000億ドルに膨らんだ。

  議長はバランスシートについて、最終的に現在よりも「著しく小規模」になると予想。金融当局は「秩序と予測性のある方法」で縮小することを望んでいると述べた。また当局はバランスシートを積極的な政策ツールとして用いることは望んでいないとしたほか、最終的にバランスシートは米国債を中心に構成されるべきだとの考えを示した。

  個人消費について、イエレン議長は「健全なペース」での増加が続いていると指摘。家計の所得・資産増加や前向きなセンチメント、低金利に支えられていると説明した。その上で、最近の住宅ローン金利の上昇は、住宅市場の動きを「やや抑制する可能性がある」と述べた。

  イエレン議長はまた、財政・経済政策の変更は見通しに影響を与え得るとしつつ、どのような形で影響するかについては言及を避け、どういった政策変更が行われるかを「理解するには時期尚早」だと加えた。

原題:Yellen Sees More Rate Hikes Ahead If Economy Stays on Course (1)(抜粋)

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