欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は 次の通り。

◎NY外為:ドル堅調、FRB議長発言が支援材料-3月利上げ確率上昇

  14日のニューヨーク外国為替市場ではドルが堅調。イエレン米連邦準備制度理事会(FRB)議長は議会証言で、利上げの可能性については全ての会合が予断を持たずに協議する「ライブ」の会合になると述べた。また「緩和解除を長く待ち過ぎるのは賢明ではない」と発言したことから、この1週間で勢いが付いてきたドル堅調地合いに新たな追い風が吹いた。

  ロンドン在勤のトレーダーは、ドル・ショートの可能性があった市場にイエレン議長の証言はきっかけを与えたと述べた。アマースト・ピアポントのチーフエコノミスト、スティーブン・スタンリー氏はイエレン議長の議会証言としては「最もタカ派的なメッセージだった」と述べた。

  ドルは主要10カ国(G10)通貨の大半に対して上昇した。ブルームバーグ・ドル指数は一時0.4%上昇した。ニューヨーク時間午後5時現在、ドルは対ドルで0.5%上昇して1ドル=114円26銭、対ユーロでは0.2%上昇して1ユーロ=1.0578ドル。

  この日は10年債利回りが一時2.5%に上昇。ドルの支援材料となった。金利先物市場が織り込む3月利上げの確率は、約34%に上昇した。ニューヨーク在勤のトレーダーによると、長期的な金利見通しに対しては懐疑的な見方があることから利上げ期待は抑制された可能性がある。連邦公開市場委員会(FOMC)の強気な見通しで始まった2016年は結局、1度の利上げのみだった。

  イエレンFRB議長は上院銀行委員会での半期に一度の証言で、財政政策で今後行われる変更について、経済見通しにはっきりと織り込めるだけの明確さは得られていないと述べた。トランプ政権の発足後も政策の詳細が示されていないことから選挙後のドル高が失速する要因となったと、トレーダーは指摘する。

  リッチモンド連銀のラッカー総裁はこの日、3月利上げ説には説得力があると述べた。
原題:Hawkish Fed Talk Refuels Dollar Rally; March Rate Hike Odds Rise(抜粋)

◎米国株:上昇、主要指数は最高値を更新-FRB議長が経済を楽観

  14日の米株式相場は上昇。朝方下げていたが反転した。米連邦準備制度理事会(FRB)のイエレン議長がこの日の議会証言で、個人消費や家計の所得・資産の増加が経済成長を支えており、それが利上げを正当化する可能性があるとの認識を示したことが背景。主要指数は過去最高値を更新した。

  ゴールドマン・サックス・グループは終値ベースで最高値となった。イエレン議長は利上げを長く待ち過ぎた場合、金融市場を混乱させる恐れがあると指摘した。

  S&P500種株価指数は前日比0.4%高の2337.58。これで6営業日続伸と、昨年12月9日以降で最長の連続高。ダウ工業株30種平均は0.5%上昇し20504.41ドル。ナスダック総合指数は0.3%上げた。

  イエレン議長は上院銀行委員会の公聴会で、「緩和解除を長く待ち過ぎるのは賢明ではない。待ち過ぎればFOMCは最終的に急速なペースでの利上げを迫られる可能性があり、金融市場を混乱させ経済をリセッション(景気後退)に追いやるリスクが生じる恐れがある」と指摘した。

  議長証言を受けて、市場での3月利上げの確率は34%に上昇。先物市場では年内3回の利上げの確率はなお50%未満だが、トランプ大統領の成長促進に向けた政策で金融当局の利上げペースが速まる可能性はある。

  S&P500種の業種別11指数では金融株の指数が1.2%上昇。一方で不動産や公益、電気通信サービスの指数は下げた。

  朝方発表された1月の生産者物価指数(PPI)は前月比0.6%上昇、前月の0.2%上昇から伸びが加速した。
原題:U.S. Stocks Advance With Banks as Yellen Eyes More Rate Hikes(抜粋)
原題:Yellen Economy Optimism Boosts Stocks, Bonds Slump: Markets Wrap(抜粋)

◎米国債:続落、イエレン議長証言を市場はタカ派的と受け止め

  14日の米国債相場は続落。イエレン米連邦準備制度理事会(FRB)議長は利上げを待ち過ぎることは「賢明ではない」と指摘し、雇用とインフレの進展が続けば今後の会合で利上げを決定することは「適切になるだろう」と述べた。

  米国債はすべての年限で利回りが上昇。ニューヨーク時間午後5時過ぎの10年債利回りは3ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%) 上昇の2.47%。イエレン議長の証言を受けて、一時は6.5bp上昇し2.5004%を付けていた。米国債市場ではこの4営業日、トランプ政権による成長重視政策とインフレ期待の復活から売りが続いている。イエレン議長の証言後、市場が織り込む3月利上げの確率は34%に上昇。証言前は30%だった。
  イエレン議長は「緩和解除を長く待ち過ぎるのは賢明ではない。待ち過ぎればFOMCは最終的に急速なペースでの利上げを迫られる可能性があり、金融市場を混乱させ経済をリセッション(景気後退)に追いやるリスクが生じる恐れがある」と指摘した。

  フェデラルファンド(FF)金利先物市場は6月までの利上げを完全に織り込み、その次は12月とみている。

  リッチモンド連銀のラッカー総裁は「財政政策、特に財政投入による大規模な刺激策をめぐり不確実性が強まっている現在の状況は、後々になってより速いペースでの利上げを迫られた場合のリスクを減らすために、次の利上げは早めに実施するべきだということを示唆している」と述べた。

  ダラス連銀のカプラン総裁も「早めに緩和を解除するべきだと考える」と発言。一方、今月退任するアトランタ連銀のロックハート総裁は、利上げを「3月に実施する本当に説得力のある理由は見当たらない」と述べた。
原題:Treasuries Fall as Yellen Strikes Hawkish Tone in Testimony (抜粋)

◎NY金:4営業日続落、FRB議長の議会証言受け利上げ警戒

  14日のニューヨーク金先物相場は4営業日続落。過去2週間余りで最長の連続安となった。イエレン米連邦準備制度理事会(FRB)議長が米経済が軌道を維持すれば、一段の利上げが適切になると述べたことが背景。

  シンクマーケッツUKのチーフ市場アナリスト、ナイーム・アスラム氏は「イエレン議長はタカ派的だった。金の価格に影響を及ぼしている」と電子メールで指摘。「当局が年内3回の利上げを実施する可能性はかなり高く、3月の会合は十分にライブだ」と述べた。

  ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物4月限は前日比0.1%未満下げて1オンス=1225.40ドルで終了。4日続落は1月27日以来の最長。
原題:Gold Extends Slump as Fed Rate Concerns Outweigh Haven Demand(抜粋)

◎NY原油:反発、FRB議長証言受けたドル高で上げ幅削る

  14日のニューヨーク原油先物市場ではウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物が反発。石油輸出国機構(OPEC)が順調に減産を実行していることを好感し、一時は1.5%高まで上昇したが、イエレン米連邦準備制度理事会(FRB議長)の議会証言を受けてドルが上昇したため、上げ幅を縮小した。

  ストラテジック・エナジー・アンド・エコノミック・リサーチ(マサチューセッツ州ウィンチェスター)のマイケル・リンチ社長は、電話取材に対し「前日にはOPECの減産順守を示唆する様々なリポートがあったが、きょうは金利上昇とドル高に市場の目が向けられ、原油価格はやや圧迫されるとの考えにつながった」と述べた。「今のところ、ドルが市場で一番の材料になっている」と続けた。

  ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物3月限は前日比27セント(0.51%)高い1バレル=53.20ドルで終了。ロンドンICEの北海ブレント4月限は38セント(0.7%)上昇の55.97ドル。
原題:Oil Closes Near $53 Amid Fed-Driven Dollar Rally, OPEC Curbs (抜粋)

◎欧州株:1年ぶり高値を更新-プジョー好感し自動車株に買い

  14日の欧州株式相場は小幅上昇し、指標のストックス欧州600指数は1年ぶり高値を更新した。建設資材株が下げたものの、自動車株が買われた。

  ストックス600指数は前日比0.07ポイント高の370.20で引けた。昨年10月以降で最長の6営業日続伸となった。自動車株指数は1.1%上昇。フランスのプジョーシトロエングループ(PSA)が米ゼネラル・モーターズ(GM)の欧州部門買収に関する協議を行っていることが好感された。英国の中型株の指標FTSE250指数は0.2%上げ、6営業日連続で終値ベースの最高値を更新した。

  PSAは4.3%高と、6カ月ぶりの大幅高を演じた。ドイツとイタリアの2016年10-12月(第4四半期)の成長率が予想に届かなかったことなどを背景にストックス600指数は終日軟調で推移し、0.3%安となる場面もあった。

  スイスの銀行クレディ・スイス・グループは2.3%上昇。住宅ローン担保証券関連の米調査の決着についてティージャン・ティアム最高経営責任者(CEO)は、画期的な進展と事態の好転を強調した。
原題:Europe Stocks Close at One-Year High; Carmakers Gain on Peugeot(抜粋)

◎欧州債:中核国債の利回り曲線がスティープ化-FRB議長発言で

  14日の欧州債市場では中核国の国債利回りの曲線がスティープ化した。米連邦準備制度理事会(FRB)のイエレン議長が米経済が軌道を維持すれば一段の利上げが必要になるとの認識を示し、これを受けて米国債が売られたことに反応した。

  短期債は欧州中央銀行(ECB)政策への見通しに支えられた一方、長期債は売られた。

  イタリア国債はドイツ国債を上回るのパフォーマンスで、両国債の利回り格差(スプレッド)は約3ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)縮小した。レンツィ前首相が与党・民主党の党大会を招集したものの早期総選挙を主張しなかったことで安心感が広がった。

  ロンドン時間午後4時14分現在、ドイツ10年債利回りは前日比3.8bp上昇の0.37%。2年債利回りは0.8bp低下しマイナス0.80%となった。

  イタリア10年債利回りは0.1bp上昇の2.23%。ドイツ国債に対する利回り上乗せ幅は185.7bpとなった。
原題:Core EGB Curves Close Steeper; End-of-Day Curves, Cross Spreads(抜粋)

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