米国のトランプ新政権と英国の欧州連合(EU)離脱選択がユーロ圏経済のリスクを高めると、EUの欧州委員会が指摘し、2017年の域内成長率が前年を下回るとの予想を示した。

  欧州委は13日公表した経済見通しで、ユーロ圏の景気回復が複数のリスクに見舞われているとの認識を示し、今年の成長率は1.6%と、16年の1.7%から低下すると予想した。

  欧州委の経済・金融問題部門トップのマルコ・ブティ氏は声明で「大きな不確実性が世界およびユーロ圏の景気見通しを特徴付けている」とし、「英EU離脱の道筋も将来のステータスもまだ不明確だ。米新政権の具体的な経済政策もまだ明らかになっていない」と分析した。欧州委は「リスクバランスは引き続き下方向だが、上下双方向ともリスクは増した」との認識も示した。

  国別ではドイツの成長率予想を1.6%に上方修正したが、昨年の1.9%成長には届かない見通し。フランスは1.4%と昨年を0.2ポイント上回り、イタリアは0.9%で昨年並みと見込まれる。スペインは2.3%成長で、昨年の3.2%から減速する見込み。

  欧州委は今年のユーロ圏インフレ率予想を平均1.7%とし、昨年11月時点から0.3ポイント上方修正した。

  最近のエネルギー価格上昇による「上向きのベース効果は今後薄れる」とした上で「賃金は今年と来年、若干の上昇が見込まれ、生産ギャップは縮小し解消に向かうとみられる。これに支えられ基調的な物価圧力は緩やかかつ段階的に強まるだろう」と分析した。

原題:Trump, Brexit Pose Risk to Outlook of Euro-Area Economy, EU Says(抜粋)

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