13日の東京株式相場は続伸。日米首脳会談は経済対話の開始で合意するなど波乱なく通過し、米国側の日本攻撃に対する警戒が和らいだ。為替のドル高・円安も好感され、電機など輸出株、鉄鋼や非鉄金属、海運株など景気敏感セクターが高い。原油高を材料に鉱業、石油株は業種別上昇率の1、2位。

  TOPIXの終値は前週末比7.64ポイント(0.5%)高の1554.20、日経平均株価は80円22銭(0.4%)高の1万9459円15銭。日経平均は一時1月5日以来の1万9500円台に乗せた。

  SMBC信託銀行の山口真弘シニアマーケットアナリストは、「トランプ米大統領の日本批判に対する漠然とした不安や不透明感が払拭(ふっしょく)され、親密さが演出されたことはポジティブ」と指摘した。

東証内
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Photographer: Yuriko Nakao/Bloomberg

  安倍晋三首相とトランプ米大統領は10日、初の日米首脳会談を行い、マクロ経済政策や貿易の枠組みなど分野横断的な経済対話を行っていくことで合意した。共同声明では、「国内および世界の経済需要を強化するために相互補完的な財政、金融および構造政策という3本の矢のアプローチを用いていくとのコミットメントを再確認した」と明記。財務省関係者は、日本が緩和的な金融政策を継続していくことを日米が確認したということだと解説した。

  きょうのドル・円相場は一時1ドル=114円10銭台と、1月30日以来のドル高・円安水準に振れた。10日の日本株終了時点は113円70銭。日米首脳会談では、為替について財務当局間で取り扱うことで合意した。また、トランプ大統領の税制改革計画は米ゴールドマン・サックス・グループ元社長のゲーリー・コーン氏を中心に策定が進められている、とホワイトハウス当局者が明らかにした。

  三菱UFJモルガン・スタンレー証券の藤戸則弘投資情報部長は、「為替が1ドル=110円を割れるような懸念が払拭され、落ち着いていることは日本株の安心材料。110ー115円程度のレンジで安定していれば、日本の輸出企業の企業業績にとってはポジティブ」と言う。

  10日の米S&P500種株価指数が最高値を更新した流れもプラスに働き、週明けの日本株は朝方から買いが先行、日経平均は一時140円高の1万9519円まで上げた。ただし、その後は上値の重い展開。SMBC信託銀の山口氏は、為替について「日米会合で目立ったヒントが出ず、方向感は出ていない。日本株も安心できない」としている。また、岡三証券の森本敏喜エクイティ部長は、「日経平均の1万9500円は昨年12月以降の高値圏で節目として売買が交錯しており、利益確定売りが出やすい」との認識も示していた。

  東証1部33業種は鉱業、石油・石炭製品、非鉄、鉄鋼、海運、電機、食料品、ガラス・土石製品、卸売など27業種が上昇。鉱業や石油は、石油輸出国機構(OPEC)の減産順守率が過去最高に達したことが好感され、10日のニューヨーク原油先物が1.6%高の1バレル=53.86ドルと続伸したことを受けた。不動産や情報・通信、証券・商品先物取引、電気・ガスなど6業種は下落。東証1部の売買高は18億8056万株、売買代金は2兆2682億円。値上がり銘柄数は1444、値下がりは436。

  売買代金上位では、2017年3月期の利益計画を上方修正した国際石油開発帝石やダイフクが買われ、東芝やブイ・テクノロジー、太平洋セメント、JXホールディングス、ネクソンも高い。半面、17年12月期の営業利益計画が予想を下回ったライオンが急落。ソフトバンクグループやNTT、三菱地所、飯田グループホールディングスも安い。

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