トランプ米大統領就任から約3週間、同政権が「一つの中国」政策を覆すとの懸念は去った。米ホワイトハウスは、トランプ大統領が9日の中国の習近平国家主席との電話会談で、1970年代から両国関係の基盤となってきた「一つの中国」政策を確認したと発表した。

  台湾問題は両大国間の緊張を高めかねない主な要因であるため、トランプ大統領の今回の動きは即効性を持って緊張緩和をもたらし、今後は世界の成長に打撃を与えかねない貿易戦争を回避することに焦点が移る。

  JPモルガン・アセット・マネジメントの世界市場ストラテジスト、マイケル・ベル氏は「中国と米国が対立する事態は誰の利益にもならない。これは中国にとって本当に難しい重大な問題だった。それを脇にどけることができれば、はるかに分別のある方法で交渉が可能になる」と語った。

  ホワイトハウスの声明によると、電話会議の中で習主席が「一つの中国」政策を尊重する求め、トランプ大統領が同意した。これに対し、習主席は貿易や投資、軍事など幅広い分野での協力強化を呼び掛けた。

  中国国営の中国中央テレビ局(CCTV)によれば、習主席は「極めて複雑な世界情勢に直面し課題が山積する中で、中国と米国との協力関係を強化し続けることの必要性は高まっている」と述べた。

  ホワイトハウスの声明は台湾でも好意的に受け止められた。台湾総統府は10日、良好な米中関係は有益だとコメントした。

  丸山則夫外務報道官は、日米首脳会談直前に行われた米中電話会談を歓迎。地域の平和と安全保障面で良いこととの見解を示した。

(更新前の記事で表題の脱字を訂正済みです)

原題:Trump Drops Taiwan Gambit, a Relief for China’s Xi And Asia (1)(抜粋)

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