エアバッグの大規模リコール問題を抱えるタカタは今期(2017年3月期)の純損益予想が640億円の赤字になると発表した。米司法省との司法取引合意で費用計上したことなどが響いた。3期連続の赤字となる。

  10日発表の決算資料によると、営業利益予想は従来の350億円から、為替影響などで400億円に引き上げた。純損益は従来200億円の黒字予想だったが、昨年10ー12月期に多額の特別損失を計上したことから、赤字の見通しとした。

  タカタは昨年4ー12月決算で、司法省と総額10億ドル(約1100億円)の司法取引の合意を受け、製品保証引当金計上済みの1億3800万ドルを控除した8億6200万ドルを、特別損失に司法取引関連損失当金繰入額として969億円計上。特別損失にはこのほか、米子会社が過去に製造したエアバッグ製品の一部に関する市場措置に関連する訴訟対応費用などとして106億円を計上した。

  司法省と合意した支払いなどタカタが負担する可能性があるリコール関連費用の支払いは、新たな出資者(スポンサー)の選定を含む再建計画にかかっているとした。その上で、現在はスポンサーを選定中であり、再建計画に関しては自動車メーカーなどのステークホルダー(利害関係者)と協議しながら策定している途上のため、現時点では継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められるとした。

  決算短信によると、10億ドルのうち米当局への罰金が2500万ドル、事故の被害者への補償基金向けが1億2500万ドルで、それぞれ有罪答弁から30日以内の支払いが求められている。残りの8億5000万ドルは自動車メーカーへの補償基金に振り分けられ、支払い期限は有罪答弁から約1年以内に完了するとされる会社再編後に一括払いすることになっている。

  昨年末の現預金は836億円で、9月末が701億円だった。資産から負債を差し引いた純資産合計は昨年末に479億円となり、9月末の1240億円から大幅に減少。自己資本比率は前期末の27.5%に対し、昨年末で9.8%に急落した。

  一方、リコール問題とは別に土壌汚染対策費用として10-12月期に14億円の特別損失も計上した。広報担当の菱川豊裕氏によると、米国の子会社で以前に購入した土地で汚染問題が発生し、交渉中であるものの費用として計上することにしたという。詳細は明らかにしなかった。

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