中国都市部のインフラ開発資金を集める地方政府の資金調達事業体が海外投資をさらに呼び込もうと、オフショア市場で記録的規模のドル建て債券を発行している。しかし、望むような結果は得られていない。

  こうした地方融資平台(LGFV)と呼ばれる事業体が発行するドル建て債の最大の買い手は、中国本土の金融機関だ。こうした機関はLGFV債を資産運用商品に組み入れ、本土市場で個人に販売している。

  中国銀行の債務シンジケート責任者、セバスチャン・ハ氏は「一部のドル建てLGFV債は証券会社と銀行が証券化し、本土の投資家に販売している。リターンが比較的高いためだ」と述べた。S&Pグローバル・レーティングとNNインベストメント・パートナーズもまた、中国の金融機関がLGFV債を買い入れ、資産運用商品、いわゆる理財商品に組み込んでいると指摘する。

  ブルームバーグがまとめたデータによれば、LGFVは昨年、ドル建て債を124億ドル(約1兆4100億円)発行。2014年の3倍に膨らんでいる。

  入手可能な取引データを集計したブルームバーグのデータは、昨年10月初め以降に発行されたドル建てLGFV債の約51%を銀行が購入したことを示している。どこの銀行が購入したかは公表されていない。昨年の平均表面利率(クーポン)は4.2%と、中国企業が本土外で起債する社債の平均を77ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上回る。

  LGFV債のデフォルト(債務不履行)はこれまでないものの、上海市場に上場する企業と比べるとレバレッジは極めて高い。

  NNインベストメントの新興市場債ポートフォリオマネジャー、レオ・フ氏(シンガポール在勤)は、「基本的なリスクを十分に理解せずに理財商品を買い入れる投資家もいるかもしれない。理財商品は地政学および業種という点で分散化されておらず、一部はLGFV債を集中的に保有している可能性がある」と指摘した。

  中国の銀行監督当局が昨年11月、LGFV債への投融資に伴うクレジットリスク増大について銀行に警告したと、事情に詳しい関係者は話していた。S&Pは同月8日のリポートで、中国は直接的な救済は行わないことを示唆しているとの見方を示している。

原題:Dollar Bonds of China’s City Builders Packaged Into Risky Punch(抜粋)

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