10日の日本株市場で、株価変動材料のあった銘柄の終値は次の通り。

  鉄道車両関連株:日本車両製造(7102)が前日比15%高の322円、近畿車両(7122)が3.3%高の2711円、川崎重工業(7012)が4%高の366円など。トランプ米大統領は9日、米航空会社幹部や空港管理責任者との会合で、中国と日本には「高速鉄道が至る所にある。われわれにはない」と発言するとともに、日本の新幹線を称賛した。また、米国の運輸システムは「時代遅れ」だと認識を示し、インフラ改善に取り組む考えをあらためて示した。

  コスモエネルギーホールディングス(5021):8.6%高の1994円。9日発表の2016年4-12月期経常損益は501億円の黒字と、前年同期から771億円改善した。在庫評価損益を除いた実質経常利益も前年同期比136億円増の277億円と伸びた。 みずほ証券は、千葉製油所の高稼働や石油化学の利益貢献の大きさなどにややポジティブな印象と評価。実質経常利益は通期会社計画の295億円、同証予想320億円との比較で順調に進捗(しんちょく)しているとした。

日本の新幹線を称賛
日本の新幹線を称賛
Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg

  西武ホールディングス(9024):6.7%高の1953円。17年3月期営業利益計画を541億円から563億円に上方修正すると9日に発表。発行済み株式総数の1.52%、金額で100億円上限に自己株を取得する計画も明らかにした。モルガン・スタンレーMUFG証券は、今期2度目の上方修正と初の自己株取得はポジティブと評価。ただ、上方修正の主因が建設事業やハワイ事業など一過性要素が相対的に強く、来期以降の利益期待値を切り上げるには材料不足とも指摘した。

  近鉄エクスプレス(9375):15%高の1718円。16年10-12月期営業利益は前年同期比2.7%増の43億100万円だったと9日に発表した。モルガン・スタンレーMUFG証券は、日本セグメントの収益力改善は想定以上、同証予想の36億円を上回りポジティブサプライズと評価。会社側は17年3月期計画を125億円から115億円と2度目の下方修正を行ったが、第4四半期の日本は保守的と判断、同証予想の121億円並みまでの上振れ余地はあるとみる。

  ヤマハ発動機(7272):7.7%高の2527円。17年12月期営業利益は前期比11%増の1200億円の見通しと9日に発表した。市場予想は1342億円。メリルリンチ日本証券は、今期ガイダンスは懸念通り低水準だが、12月半ばからの株価推移を鑑みれば株式市場はヤマハ発のガイダンスリスクを一定程度織り込み済みであろうと指摘、現行株価なら当面の悪材料は出尽くしたとみる。

  資生堂(4911):7.1%安の2927.5円。17年12月期営業利益は前期比24%増の455億円を見込むと9日に発表した。市場予想は502億円。クレディ・スイス証券は、昨年の大きな一時費用発生の戻りや直近の円安傾向などで最低でも500億円は出すとみていただけに、今期計画は想定外に弱くネガティブサプライズと指摘。中長期の変革に期待して株価は堅調だが、本当に良い方向に向かっているのかは読みづらいとし、投資判断「中立」を継続した。

  三菱マテリアル(5711):4%安の3595円。17年3月期営業利益計画を610億円から前期比16%減の590億円に下方修正すると9日に発表。市場予想は621億円だった。野村証券は、超硬工具の低迷が気掛かりとした上で、株式市場では円安や銅価格上昇などで営業利益ベースでも会社計画超過が期待されていたとみられ、短期的には若干ネガティブな株価反応が予想されるとした。

  東洋エンジニアリング(6330):7.5%安の283円。17年3月期営業利益計画を125億円から収支とんとんに下方修正すと10日午前に発表した。米国向けエチレン製造設備プロジェクトで工事コストが大幅増加し、収支が悪化する。また、従来6円を予定していた期末配当は未定とした。

  大王製紙(3880):2.5%安の1218円。16年4-12月期営業利益は前年同期比0.9%増の170億円だったと10日午後に発表した。立花証券の大牧実慶アナリストは、営業利益は第2四半期の64億円から第3四半期は58億円に減少、250億円の通期計画に対して進捗 (しんちょく)率が68%にとどまっていることもマイナス材料視されたとみる。一方、同時に発表した日清紡ホールディングス(3105)の紙製品事業買収について、買収先企業は黒字で収益力があり、王子紙にとってポジティブと評価した。

  関西ペイント(4613):2.5%安の2256円。4-12月期営業利益は前年同期比3.5%増の262億円だったと9日発表、国内やインドセグメントで増益を達成した。一方、アフリカは経常赤字で、南アフリカランド安による原材料コストの高騰や販促費投入など一過性費用増が響いた。SMBC日興証券は、決算はサプライズないとしながらも、アフリカは第3四半期も経常損失続き抜本的なてこ入れが急務と指摘した。

  リゾートトラスト(4681):9.2%高の2218円。16年4-12月期営業利益は前年同期比39%減の85億6600万円だった、と9日に発表した。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は、昨年10月以降、日経平均株価の上昇など資産効果で会員権契約に底打ち感が出ており、今後の業績悪化懸念は後退したとの認識を示した。

  共立メンテナンス(9616):4.1%高の7430円。16年4-12月期営業利益は前年同期比13%増の96億8500万円だったと9日に発表。学生寮や社員寮など寮事業の堅調に加え、「ドーミーイン」(ビジネスホテル)事業で6棟をオープン、稼働率や客室単価が高く推移し開業・改修費用などを吸収した。同社はまた、3月末株主を対象に1株を2株に分割すると発表、保有期間3年以上株主を対象に優待割引券進呈の株主優待制度も新設する。

  タチエス(7239):11%高の2035円。16年4-12月期営業利益は前年同期比55%増の62億6400万円だったと9日に発表。為替変動による円換算額の減少で売上高は1%減ったものの、採算面では量産効果、海外での合理化努力が寄与した。第3四半期までの業績や為替動向を踏まえ、17年3月期営業利益計画を75億円から前期比16%増の80億円に上方修正した。

  ニプロ(8086):11%高の1354円。16年4-12月期営業利益は前年同期比42%増の261億円だった、と9日に発表。10-12月期は同51%増の102億円だった。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は、10-12月期は同証予想の71億円を上回り、ポジティブと評価。主力のダイアライザー、カテーテル、医薬品製造受託事業が軒並み好調に推移し、医薬関連の営業利益率は24.3%と四半期ベースで過去最高水準に達したとしている。

  タクマ(6013):5.9%高の1003円。17年3月期営業利益計画を95億円から105億円に上方修正する、と10日午後に発表した。原価低減が進み利益率の改善を見込む。また、期末配当予想を従来の6円から7円に増額、年間では12円を予定(前期実績は11円)。

  エイベックス・グループ・ホールディングス(7860):8.8%安の1551円。17年3月期純利益予想を23億円から前期比88%減の5億円に下方修正すると9日に発表した。定額制映像配信サービス「ゲオチャンネル」の収益性低下で評価損を計上、同サービス用ソフトウェアなどで減損損失を計上した。

  ピーシーデポコーポレーション(7618):11%安の544円。9日に公表を予定していた第3四半期決算について、「10日以降、準備が整い次第お知らせする」とホームページに開示。IR課長の武田聡美氏は、9日午後4時半にホームページ上に開示したことを明らかにした。従来は9日午後3時以降に決算を発表する予定だった。

  安江工務店(1439):名古屋市を中心にリフォーム事業を展開する同社が10日、ジャスダック市場に新規上場した。初値は公開価格1250円を4%上回る1300円。16年12月期の営業利益予想は前の期比54%増の2億9600万円、1株当たり31円の配当を見込む。終値は1490円。

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