ヤフーは初の社債発行に向けた準備をしていると発表した。リクルートホールディングスなども1月末に発行登録しており、金利先高観から初めて起債する企業が相次いでいるとの見方がある。

  9日に開示された資料によると、ヤフー債の主幹事はみずほ証券、大和証券、野村証券の3社。年限や発行額、時期は未定だ。同社は昨年12月に日本格付研究所(JCR)から「A」の格付けを取得している。ヤフーの広報担当者は、社債発行を準備する目的は「クレジットカードを主とした決済金融事業の拡大」と説明したが、この時期に発行を目指す理由についてはコメントしなかった。

  日本の国債利回りは日本銀行の長短金利操作の下で低位安定していたが、トランプ米大統領が日本を「通貨切り下げで優位に立っている」として、円安誘導と批判したことで、市場の金利上昇圧力は高まっている。昨年7月には史上最低のマイナス0.3%まで低下していた10年物国債利回りは今月3日、一時約1年ぶりの0.15%まで上昇した。

  ヤフーに先立ち、先月30日には西武ホールディングス、翌31日にはリクルートHDもそれぞれ初の発行登録を行った。昨年12月に初の普通社債を発行したアシックスの林晃司財務部長は、資金調達手段の多様化が目的だったと語り、2-3年に一度のペースで発行を継続したいと語った。発行ラッシュの背景について、野村証券の魚本敏宏チーフクレジットストラテジストは「市場の金利先高観が新規銘柄の発行につながっていると思われる」と分析する。

  バークレイズ証券の債券ストラテジスト、押久保直也氏は17年は国内経済が好調で資源価格も回復すると見込んでいることから「金利上昇の圧力は潜在的に非常に強い」と話す。同証券は、今年秋ごろには長期金利が9日の0.085%から0.15%に上昇すると予想している。

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