オーストラリア準備銀行(中央銀行)のロウ総裁は9日、国内の景気拡大を継続させるため労働生産性向上とインフラ投資、成長を加速させる税制を目指すことを議会に促した。

  同総裁はシドニーで国内外の投資家向けに講演し、豪州の競争力を維持するための法人税率引き下げや財政規律回復による財政バッファー再構築の政府方針に支持を表明した。10日公表予定の2017、18両年に関する経済予測は3カ月前から「ほとんど変わらない」と述べた。生産性の向上がなければ「平均所得の伸びが顕著に鈍化するだろう」とも指摘した。

  ロウ総裁はまた開かれた国際貿易制度を擁護し、輸出が生活水準を押し上げており、豪州はこうした貿易制度から大きな恩恵を受けてきたと説明。「豪国民は金融資本の比較的自由な流れからも恩恵を受けた」とした上で、国内だけの「リソースに頼らなければならなかったのであれば、われわれは現在ほどの繁栄を享受してなかっただろう。資産ベースや生産能力はもっと低水準で、生活水準もそうだっただろう」と話した。

  豪中銀は住宅市場と家計のバランスシートを注視しているとも説明。シドニーやメルボルンの住宅価格が「強く上昇」する一方で、パースやブリスベンの住宅価格が下落している地域格差を指摘した。16年終盤の数カ月は投資家需要が強まったとも語った。

  家計債務が「比較的高水準」であることが、住宅市場の「複雑な構図」を豪中銀が理解しようと努めている理由だと述べた上で、「この点において全体的に家計はかなり適切に対応しているが、明らかにリスクはある」と言明した。

  インフレ率について、ロウ総裁はさらに一段の低下は想定されていないと語った。また失業率は「今後しばらく現行水準付近で推移するだろう」とも話した。16年末時点の豪失業率は5.8%。同総裁の発言内容は事前に用意された講演テキストに基づいている。

原題:RBA’s Lowe Urges Lawmakers to Push Policies to Boost Prosperit (抜粋)

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