中国が意図的に人民元相場を低く抑えていると訴えるトランプ米大統領の主張を受け、中国当局は対ドルでの人民元上昇を容認する一方、貿易加重の通貨バスケットに対しては元が下げて輸出競争力を保っており、元相場はスイートスポットに入っている。

  北京に本社がある調査会社CEBMグループの鐘正生マネジングディレクターは、トランプ政権による財政刺激策の見通しがはっきりするまでドルの下落が続き、人民元にとってはこうした「ハネムーン」が当面続きそうだと分析。「最も可能性が高いシナリオは対ドルで人民元の安定が続く、または値上がりする一方、通貨バスケットに対しては静かに下落するというものだ」と6日付のリポートで指摘した。

  ドル安局面で中国が取る典型的なスタンスは他国通貨よりも小さい幅で人民元高を容認するというものだが、トランプ氏は中国を為替操作国に指定する可能性を示唆しており、こうしたスタンスの重要度はさらに増している。トランプ大統領が次期駐中国大使への起用を決めたアイオワ州のテリー・ブランスタド知事は、トランプ氏が見込んでいたよりも人民元相場が高めで推移していると今月に入って指摘していた。

  昨年10-12月(第4四半期)に対ドルで約4%下げた人民元は、年初から1%強上昇。米当局者は中国との二国間貿易に着目していることから、通貨バスケットに対してではなくドルに対する元相場を重視しているとスタンダードチャータードの為替ストラテジスト、張敬勤氏は話した。

原題:China Has Yuan in Sweet Spot: Rise Versus Dollar Not Whole Story(抜粋)

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