過去最高の1兆ドル(約112兆円)相当のジャンク債(高リスク・高利回り債)が2021年までに満期を迎えることから、これらの発行企業は新たな資金調達に動くと見られるが、市場はそれほど歓迎しないだろうと米格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスは分析した。

  ムーディーズの8日のリポートによれば、投機的格付けの社債で2017年から21年の間に満期を迎えるのは1兆600億ドル相当で、その大部分に当たる9330億ドルは19年以降に償還の予定。今年後半にはこうした償還に備えて新規発行が増加し始める可能性が高いとティーナ・シーラバーグ氏ら同社アナリストは予想した。

  債券市場は償還金を吸収する用意を整えていないとムーディーズは指摘する。レバレッジドローンをまとめて証券化したローン担保証券(CLO)の需要は2014年をピークに低下し、銀行ローン債権や高利回り債の信用格付けはいずれも悪化しているという。

  シーラバーグ氏はインタビューで、「流動性が干上がれば、デフォルト(債務不履行)率は以前よりも相当高くなる」と述べ、「企業の債務は増えており、中小企業の多くは低金利環境でかなりの量の債務を抱えた」と指摘した。

  連邦規制やマクロ経済環境が2019年までに変化する可能性もあり、高利回り債の魅力は低下する恐れがある。モントリオールのトレーディング・調査会社パビリオン・グローバル・マーケッツは別のリポートで、金融引き締めやボラティリティー上昇、米税法の不都合な変更も同セクターのスプレッドを圧迫し、パフォーマンス不振の要因になり得ると分析した。

原題:Junk May Slam Into $1 Trillion Wall as Maturities Hit Record (1)(抜粋)

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