欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は 次の通り。

◎NY外為:ドル下げ縮める、低調な10年債入札受け-111円台後半

  8日のニューヨーク外国為替市場ではドルが下げを縮める展開。米10年債入札が低調だったことに反応した。一方で市場では、引き続きトランプ政権の為替・貿易政策への懸念も見られる。

  ドルは対円で下落したほか、主要10通貨のほとんどに対して軟化。ただブルームバーグ・ドル・スポット指数は下げを縮めている。ドルは対円で、今週の安値である1ドル=111円60銭を試す展開も見られた。トランプ大統領の為替認識をめぐる懸念が根強く続く中、ドルは一時、支持線となる100日移動平均を試す場面があった。

  ニューヨーク時間午後5時現在、主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は前日比0.1%低下。

  ドルは対円で0.4%安の1ドル=111円93銭。対ユーロでは0.1%下げて1ユーロ=1.0698ドル。

  トレーダーらによれば、トランプ大統領は最近は為替に関してツイッターに投稿していないが、大統領が為替に関してアドバイザーの1人と話をしたとの報道があり、市場は大統領がドルの動きを気に掛けているとの見方を強めているという。

  ドル・円相場では、今週のドルの安値である1ドル=111円60銭を下回った場合、ドルが一目均衡表の雲の下限である110円まで下げる可能性があると一部トレーダーらは指摘している。  
原題:Dollar Pares Drop After Weak 10-Year Treasury Auction(抜粋)

◎米国株:下げを埋める展開、原油相場の上昇で-金融株は安い

  8日の米国株式相場はほぼ変わらず。売り先行で始まったが、原油相場とエネルギー株が持ち直すにつれ、主要指数も下げを埋める展開となり、S&P500種は小幅高、ダウは小幅安で引けた。投資家は米国経済の先行きを見極める意味もあり、企業決算に注目している。

  S&P500種は1.59ポイント(0.07%)上昇の2294.67。ダウ工業株30種平均は35.95ドル(0.18%)安い20054.34ドルで終えた。

  エネルギー株指数は一時1.7%安まで下げた後、方向を転じた。原油相場は在庫増を嫌気していったんは2週間ぶり安値に下げた後、反発した。

  アシュラントやモルガン・スタンレー、ICEなどを中心に金融株が安い。S&P500種のセクター別指数では金融が0.8%下落。

  タイム・ワーナーやアラガン、ホール・フーズ・マーケットをはじめ、この日はS&P500種採用の16社が四半期決算を発表。これまでのところ500社のうち半分以上が発表済み。ブルームバーグのデータによれば、このうち4分の3で利益が予想を上回り、およそ半数では売上高が予想を上回った。

  アリアンツ・グローバル・インベスターズのルーシー・マクドナルド最高投資責任者(CIO、グローバル株式担当)は、ブルームバーグテレビジョンで「マクロではなくミクロの材料が市場を動かしている。決算シーズンだからだ」と指摘。「久しぶりの選挙だったから、こなす材料は大量にある。悪い材料はまだ本当の意味で織り込まれていない」と述べた。

  9日にはKKRやバイアコム、コカ・コーラ、ケロッグ、ツイッターなどの決算が発表される。
原題:U.S. Stocks Little Changed as Utility-Stock Rally Offsets Banks(抜粋)
Treasuries Gain With Gold, U.S. Stocks Erase Drop: Markets Wrap

◎米国債:4日続伸、財政刺激策やインフレへの期待が薄れる

  8日の米国債は4日続伸。財政刺激策が近く発表されるとの期待が薄れたことから、買いが続いた。この日は10年債入札を控えたショートカバーも米国債を支えた。欧州債も総じて上昇した。域内の国債発行では力強い投資家需要が集まった。

  国債利回りの低下幅は1-5ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%) 。ニューヨーク時間午後5時現在、10年債利回りは約6bp下げて2.34%。

  米ブラックロックのローレンス・フィンク最高経営責任者(CEO)は、財政出動の遅れで10年債利回りが2%を下回る可能性が高まっていると指摘した。

  午後に実施された10年債入札(発行額230億ドル)の結果を受けて、米国債は伸び悩んだ。最高落札利回りは2.333%。締め切りの午後1時直前の同年債利回りは2.314%だった。プライマリーディーラー(政府証券公認ディーラー)の落札に占める割合は31%。過去4度の10年債四半期入札の平均値を上回った。

  インフレ期待の低下を背景にインフレ連動債(TIPS)は比較的軟調。5年債のブレークイーブンレートは1.93%に低下した。2月2日には2年ぶり高水準の2.06%だった。

  FTNファイナンシャルの金利戦略責任者、ジム・ボーゲル氏は今年上半期の米利上げ見通しが後退し、ドルの下落とともに「インフレ・TIPSの取引も急降下している」と述べた。

  30年債利回りは2週間ぶりに3%を下回った。5年債と30年債の利回り差はこの日も縮小した。
原題:Treasuries Rise as Fiscal Stimulus, Inflation Expectations Ease(抜粋)

◎NY金:上昇、3カ月ぶり高値付近-ETF通じた買いが続く

  8日のニューヨーク金相場は上昇し、ほぼ3カ月ぶりの高値となった。金連動型上場投資信託(ETF)を通じた買いが続き、最大手SPDRゴールド・シェアーズの保有量は6月以降で最長の5営業日連続で増加した。

  ロズランド・キャピタルのシニア経済アドバイザー、ジェフリー・ニコルズ氏は電話インタビューで、「金の安全性が求められている」と指摘。「トランプ大統領の規制緩和や大企業に対するより前向きな姿勢が、企業の利益性という観点では大きなプラスになると市場は当初考えていた。今ではこうした考えをあらためる動きが出始めている」と述べた。

  ブルームバーグのデータによると、ニューヨーク時間午後2時25分現在、金スポット相場は前日比0.4%高の1オンス=1239.24ドル。

  銀スポットは0.4%、プラチナは1.1%、パラジウムは0.8%いずれも上昇した。
原題:Gold Nears Three-Month High as Buyers Flock Back to Top ETF(抜粋)

◎NY原油:反発、ガソリン在庫減少を好感

  8日のニューヨーク原油先物市場ではウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物が反発。米エネルギー情報局(EIA)週間統計では原油在庫が昨年10月以来の大幅増となった一方で、ガソリン在庫は予想に反して減少した。

  エネルギー関連の商品に重点を置くヘッジファンド、アゲイン・キャピタル(ニューヨーク)のパートナー、ジョン・キルダフ氏は電話取材に対し、「ガソリン需要が急減しているとの深刻な懸念があったが、今回のリポートでは正常な水準になっていた」と指摘。「健全なガソリン需要はいずれ製油所の稼働率を押し上げ、原油需要の増加につながるはずだ」と述べた。

  ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物3月限は前日比17セント(0.33%)高い1バレル=52.34ドルで終了。ロンドンICEの北海ブレント4月限は7セント上昇の55.12ドル。
原題:Gasoline Pulls Oil Higher as Traders Shrug Off Crude Supply Gain(抜粋)

◎欧州株:続伸、業績に再び関心移る-公益事業株と不動産株に買い

  8日の欧州株式相場は上昇し、指標のストックス欧州600指数は続伸。フランスの製薬会社サノフィなどの決算を手掛かりに買われた。不動産株や公益事業株の上げが目立った。

  センセックス600指数は前日比0.3%高の363.94で引けた。この日は0.3%下げる場面もあった。
  
  公益事業株指数が2.1%上昇し、不動産株指数は1カ月ぶり高水準に達した。英国の住宅建設銘柄は国民投票で欧州連合(EU)離脱を選択して以来の下げを解消した。一方、銀行株は3日続落となった。
原題:European Stocks Rise as Investors’ Focus Turns Back to Earnings(抜粋)

◎欧州債:総じて上昇-ドイツやポルトガルなどの起債で力強い需要

  8日の欧州債市場では、ユーロ参加国の国債が総じて上昇。ドイツとポルトガル、フィンランドの国債発行で力強い投資家需要が集まった。

  ロンドン時間午後4時44分現在、ドイツ10年債利回りは5.3ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の0.30%。同年限のポルトガル国債利回りは13.1bp下げ4.11%、フィンランド国債利回りは6.9bp下げて0.5%となった。
原題:Euro-Area Government Bonds End-of-Day Curves and Cross Spreads(抜粋)
Treasuries Gain With Gold, U.S. Stocks Erase Drop: Markets Wrap(抜粋)

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