米銀ゴールドマン・サックス・グループは米中が貿易戦争が突入した場合、世界の2大経済大国である両国の経済成長にどのような影響があるか見極めようとしている。

  ゴールドマンの中国副会長、哈継銘氏(香港在勤)は非政府調査機関、中国金融四十人論壇が公表した7日付の記事で、トランプ米大統領が中国に最高10%の懲罰的関税を課した場合、中国の対米輸出は最大25%減るとの予想を示した。このシナリオの下では、中国の経済成長率が年間で最大1ポイント押し下げられるとしている。

  「貿易戦争を防ぐため、中国は海外旅行の奨励や法人・金融分野をはじめサービス産業を米国向けに開放するなどの措置を講じる可能性がある」と記し、「これが米国の対中サービス輸出を支援し、最終的に米国の貿易赤字を減らすだろう」と論じた。

  一方で中国が報復した場合、米中間の貿易は冷え込み、米国の経済成長率も最大0.25ポイント低下するとみている。

  ゴールドマンのアジア太平洋担当チーフエコノミスト、アンドルー・ティルトン氏と米政治担当シニアエコノミスト、アレック・フィリップス氏がまとめた6日のリポートによれば、トランプ政権は短期的には中国の為替政策に対して行動を起こし、鉄鋼や大型家電、機械、自動車部品といった中国製品と激しい競争に直面している分野で的を絞った関税を課す可能性が高いと分析。必要であれば追加措置として包括的関税の導入をちらつかせるかもしれないと予想した。

  同リポートはまた、5年に1度の共産党最高指導部の入れ替えを年内に控えた中国は、米国に対し応分の対抗策を講じる公算が大きいと説明。関税ではなく米国債保有の見直しや人民元をドルに対し安めに固定したり、すでに進行中だが域内貿易協定の進展を促したりする可能性があると指摘した。

原題:How Goldman Sees a Trump Trade War Hurting U.S.-China GDP Growth(抜粋)

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