小さな新興企業から世界的な大企業に至るまで、3240億ドル(約36兆円)規模の米バイオテクノロジー業界に警戒感が広がっている。論争を巻き起こしている入国規制に加え、トランプ米大統領が技能や専門性を持つ外国人の就労を制限する措置を検討しているためだ。

  アムジェンやギリアド・サイエンシズなどのバイオ各社や米国で事業展開している海外企業は、優秀な科学者に加え研究者を世界中から集めている。

  業界幹部らは、こうした仕事を行う外国人への査証(ビザ)を制限すれば、がん治療を含めた研究を後退させる可能性があると主張。米国ではすでに企業や病院、大学が、イスラム圏7カ国の国民の入国を一時的に停止した大統領令の影響を受けている。

  ケンタッキー州クレストウッドに本社を置く新興企業アペリス・ファーマシューティカルズのセドリック・フランソワ最高経営責任者(CEO)は「この国で真のサイエンス危機が進行している」と指摘。免疫治療の医薬品に携わる同社は、従業員の約半数が海外出身。その多くが技能を持つ外国人に一時的居住を認める「H-1B」という査証を得ている。

  ベルギー人の同CEOは「グリーンカード(永住ビザ)を持つスタッフ全員がH-1Bで米国で仕事を始めたと言わないまでも、私を含め大半がそうだ」と話した。

  トランプ政権にコメントを求めたが、これまでのところ返答はない。

原題:Trump Visa Crackdown Threatens Search for Medical Miracles (1)(抜粋)

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