米パシフィック・インベストメント・マネジメント(PIMCO)によれば、米連邦公開市場委員会(FOMC)とイングランド銀行も中央銀行間の新たな「通貨冷戦」に参戦した。

  PIMCOの世界経済アドバイザー、ヨアヒム・フェルズ氏は電子メールで配布したリポートで、欧州中央銀行(ECB)と日本銀行、中国人民銀行は2016年後半にそれぞれの通貨を押し下げようと隠密作戦を展開していたが、米金融当局は金利期待の抑制を図ることで反撃していると指摘した。

  同氏はまた、イングランド銀が2日に政策金利の据え置きを決めるとともに、経済のたるみ(スラック)がこれまでの想定より大きいとしてインフレを加速させることなく失業率がさらに低下し得るとの認識を示したことに触れ、英中銀がポンド安を誘導しようと試みていると論じた。

  「冷戦は表立った争いではなく、隠密行動と言葉による戦いだ」とし、「1日のFOMC後の声明では、すでに低くなっている3月の利上げ期待を、タカ派色を強めた文言であおることを控えた」とする一方、イングランド銀は「ポンド安に寄与するハト派的シグナルを送る措置を講じた」とフェルズ氏は分析した。

  ドル指数は1日のFOMC政策発表の翌日、11週間ぶりの低水準に低下。ポンドはイングランド銀の政策決定後に1%下げた。

  フェルズ氏は、トランプ大統領率いる米政権はドルの強さを容認する公算が小さくなっている上に、保護主義の「核兵器を利用する意向が極めて強い」と指摘。日欧中などの対米輸出国・地域は今のところ、米国の動きをエスカレートさせないように自国通貨の上昇をある程度受け入れる対応をする可能性があるとの予想を示した。

原題:Fed, BOE Join Pimco’s Cold Currency War With Covert Depreciation(抜粋)

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