サンフランシスコの米連邦高裁は7日、イスラム教徒が多数を占める7カ国の国民の入国を一時禁止する大統領令に関し、同日には判断を下さない見通しであることを明らかにした。

  トランプ政権を代表する司法省の弁護士は7日、同高裁に対し、1月27日の大統領令を差し止めた連邦地裁の仮処分決定の効力停止を求める予定。大統領令は難民を立ち往生させ、抗議デモを引き起こしており、発足間もない政権は最初の重大な試練に直面している。

  同高裁は声明で、「今日中に判断を下すことはない見通しだが、恐らく週内」には下すことなるだろうと説明した。

  司法省の弁護士らは、大統領令を差し止めたシアトル連邦地裁のジェームズ・ロバート判事による先週の仮処分が国の安全を脅かし、憲法で定めた三権分立に違反すると主張する。同判事が仮処分を下して以来、難民や旅行者らが米国に入国しようと押し寄せている。

  トランプ大統領と顧問らは、イスラム教徒によるテロの脅威を取り除く最善策となり得るのはひそかにテロを計画している可能性のある移民の流入を阻止することだと考えている。政権側の弁護士らは6日提出した意見書で、入国禁止の遅れは「国家安全保障上のリスクとなり、取り返しの付かない損害を与える可能性がある」と訴えた。

  大統領令をめぐり訴訟を起こしたワシントン州とミネソタ州は、入国一時禁止は違憲であり、州の経済に悪影響が及んでいると主張している。同高裁の3人で構成される判事団はサンフランシスコ時間午後3時(日本時間8日午前8時)から電話で両州と司法省の主張を聞く予定。その内容はインターネットを介してライブでストリーミング配信される予定。敗訴した側は連邦最高裁に上訴する公算が大きい。

  トランプ大統領は7日、ホワイトハウスでの郡保安官らとの会合で、最高裁の審理は必要にならないことを願うと述べた上で、「持って行けるところまで持って行くつもりだ。わが国には安全がなくてはならない」と語った。

原題:Travel-Ban Ruling Unlikely Today as Court Weighs Trump Appeal(抜粋)

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